6デイズ/7ナイツ | 今日もこむらがえり - 本と映画とお楽しみの記録 -

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備忘録としての読書日記。主に小説がメインです。その他、見た映画や美術展に関するメモなど。

1998年 アメリカ
監督: アイヴァン・ライトマン
原題: Six Days Seven Nights
 
 
WOWOWにて録画鑑賞。ハリソン・フォード主演のサバイバル&ラブロマンス。気楽に眺めていられる映画で息抜きしたい、南の島に妄想旅行したい、家族や友人とワイワイおしゃべりしたりツッコミながら映画を観たい、そんな時にお勧めの1本です。
 
 
ロビン(アン・ヘッシュ)はNYKでファッション雑誌のエディターとして毎日目まぐるしく、かつ働くキャリア志向ウーマン。NYKのキャリア女子なので勿論仕事オンリーでなく恋にも精力的。ロマンチックな恋人フランク(デヴィッド・シュワイマー)のはからいで、2週間の休暇を取って2人でのんびり、ポリネシアのマカテア島へ素敵なバカンスを過ごすことになります。夢のような南の楽園で、プロポーズもされて幸せいっぱいのロビン。ですが、NYKから緊急コール。マカテア島からも遠くない、タヒチでの撮影にどうしてもロビンのヘルプが必要と懇願されて、難色顔のフランクを説得して1日だけバカンスを中断して単身、タヒチへ向かうことになったロビン。
 
 
マカテア島まで乗ってきたオンボロチャーター機の中年パイロット、クイン(ハリソン・フォード)の操縦で一路タヒチへ。ところが突然の嵐に遭い、マカテア島まで引き返す途中で落雷でダメージを受けて、地図上のどの島かもよくわからない無人島に不時着。だ~れもいない、船も飛行機も通りかからない、電波も通じない、ただっぴろい海原に浮かぶ無人島に無線機能も壊れて離陸不能なオンボロ機と、相性の悪い男女ふたりっきり。唯一の望みのたった1発だけの発火銃も、早々にダメになってしまいます・・・。
 
 
えぇ、そうです。最初、島へ向かうオンボロ機にロビンがケチをつけたところに不機嫌顔のクインが現れた瞬間から、あぁ、いがみ合っているいるこの性格も立場も年齢も来し方も全く違うこの2人が、最終的にはそのギャップを乗り越えて(というかそれが魅力で)惹かれあうのだろうな、とミエミエ。そしてフィアンセを置いて偏屈オッサンと2人きりでタヒチに向かった瞬間から、ははぁ、こりゃ2人で遭難するんでしょ。無人島でサバイバルしているうちにお互いの誤解や先入観がひとつづつ解けて絆と友情と愛情が芽生えて、そんな冒険をした後だとロビンはフランクを物足りなくなるし、クインも諦念や厭世的な部分が崩れて人生再スタートの意欲が湧いてきちゃうんじゃないの・・・と、もう殆ど予想がつくし、実際その通りになっていきます(笑)。
 
 
クインの若いお気楽なセフレなのか、ちょっとセクシーなただの仲良しなのか微妙な存在のお色気美女、アンジェリカ(ジャクリーン・オブラドーズ)のお色気ムンムン悩殺ポリネシアン・ダンス。周りはカップルだらけの南国リゾートで、ひとり寂しくスネ気味だったフランクも思わずガン見(笑)。ははーん・・・ロビンとフランクが恋のアドベンチャー中、島に残されたダイナマイト・ボディとフランク・・・こちらも解かりやすい展開になりそうな予感(笑)。
 
 
ロビンの上司からの電話で、ロビンがまだタヒチについていないということを聞かされて彼女たちに何かよくないことが起ったことを知るフランクとアンジェリカは、フランクの自費で捜索隊を雇い、あてもなくポリネシアの海上を探し回りますが・・・。ところで、このフランクが最初に画面に現れた瞬間から、もう半笑いが・・・懐かしいテレビドラマ「フレンズ」のロス・・・( *´艸`)。余りにロングランのヒット作を得てしまうと、それだけでも十分死ぬまで困らない程の財産になるらしいけれど、イメージが固定されすぎてしまうのが辛いところですよね・・・ことにコメディは。まぁ、他の仕事なんてなくても生きてはいけるほど稼いだとはいえ、そういう訳にも、ねー。とにかく、ロスにしか見えなくて困りました^^;。
 
 
一方、無人島の2人は・・・。喧嘩したり、じゃれ合ったり、打ち明け話しあったり、笑ったりしながら何だかんだと無人島キャンプを満喫・・・しているだけでは映画になりませんので(笑)、ハイ、デンジャラスな目にもあわないとね。なんと、海賊が観光ツアーの客船を襲って乗客たちを惨殺しているところを目撃してしまい、命がけの追っかけっこが始まります。こりゃ、ますます盛り上がること間違いなしのサバイバル・ラブ。
 
 
はい、最初の印象通りに期待を裏切らず、開始10分のたたないうちに起承転結のパターンは全て想像がついてしまうし、意外性もなければものすごい仕掛けもないし、アクションもキャラ設定もごく普通。ハリソン・フォードである必要ないのでは?と思わなくもないですが、ハリソン・フォードだから、ユルユルの仕立てでも映画としてまかなえているのかもしれません。ハラハラドキドキとか、予想のつかない展開やスリルを楽しむというのではなく、安心して(笑)、予定通りに事が進んでいくのを眺めつつ、結局どうやって脱出させるんだろう?というのを楽しむのが正解。
 
意外性がなくパターン通りであっても、つまらないわけではないです。実際に無人島キャンプなんて大変だしする機会もないから、画面で雰囲気とイイトコだけ取りで疑似体験して楽しみ、予想通りに展開していくのをハイハイハイ、やっぱりねとニヤニヤしながら楽しみ、ツッコミいれては楽しみ・・・一昔前のトレンディドラマのノリに近いかもしれませんね。はい、十分楽しめます^^。何度も繰り返し観たいとか、観おわった後も色々と考察し掘り下げて・・・という類の映画ではありませんが、自宅でのんびり気軽に眺めるのにはおあつらえ向きの娯楽作品だと思います。
 
そして、これが20年前だということに驚きます。何がって、ハリソン・フォードが。この映画の後、20年後にもまだ活躍しているんですから。それも、ハン・ソロやブレード・ランナーをやっちゃうんですから!改めてあっぱれ、ハリソン・フォード。と感服する次第。
 

 

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