《二次会クラブなんて、聞いてないし・・・》
年下の彼氏の友人が結婚した
その彼氏の付き合いで
急に呼び出された結婚式二次会。
学生時代にバカみたいに通ったクラブも
いつの間にか、このうるさい感じが
苦手になっていた・・・
これって年取ったってことかな?
一度違和感を感じると
その場から逃げ出したくなってしまう
彼氏はすっかり新郎や友人たちと
盛り上がってて、私の存在は・・・( ̄_ ̄ i)
貸切スペース以外は一般にも開放されている
貸切スペースを抜けてテラス席へ出た
外の風に触れたかった
私以外には、出来たばかりっぽいカップルが
あっちにもこっちにも・・・
・・・・と、思っていたら後ろから声がした
『ひとり?』
どーみても一人に見えるのは私だけだ
『いえ・・・』
振り返ると
派手な服を着た男性がひとり
テーブルに伏せた横顔は
憂いのある少し寂しげな人だった
《この人、酔ってる?》
せっかく静かなとこに出てきたけど
酔っ払いに絡まれるとは・・・
早々に退散しようとすると
『大丈夫だよ、口説いたりしないから・・・』
寂しげな横顔のクチビルが少し笑った
『・・・・・・・・・・・・。』
『寂しいなぁ、少し話したかっただけなんだけど・・・』
『・・・・・・・・・・・・。』
なぜかその言葉に、彼の前に座ってしまった
『ありがとうヾ( ´ー`)』
今度は少しタレた目がなくなるくらいの笑顔
私は彼氏と結婚式の二次会に来たこと
彼は最近別れたばかりで、友達とクラブに遊びに来たと
お互いがなぜここに来たのかを軽く話した
『じゃ、今シアワセ?』
『まあ、そうかな・・・』
『そっか、ずるいなソレ』
『え?』
『キミばっかりシアワセは不公平じゃない?』
《わけわかんない、座らなきゃよかった・・・》
『今、コイツめんどくせーとか思ったでしょ?(笑)』
『!』
『図星!ハハハハハハっ!』
空を仰いで大笑いする
『ねえ、その新郎新婦に合わせてよ』
『え?』
『いこ!どこ?VIPルーム?』
私の手を取って、クラブの中へ連れて行く
《何ナノこの人!めっちゃ変なのにつかまっちゃったよー(;´Д`)ノ》
VIPルームのドアを勢いよく開け
マイクを握り、カラオケを慣れた手つきでセットする
彼氏含めそこにいる数十人が
奇声を発しながら拍手で盛り上げる
誰も止めるどころか、酔っ払ってるから
異常な盛り上がり・・・
部屋の大画面には
ALICIA KEYS ~NO ONE~
と映し出された
静かに歌いだした彼の声が響いた
部屋が一瞬にして静まり返る
全身に鳥肌が立った
《うますぎる・・・》
彼の声に部屋中が引き込まれる
なんて切なく、甘く、時に激しく・・・
聞いたことのない歌だったが
新郎新婦へ向けたLOVE SONGだった
♪誰も私の気持ちを止められない・・・
ゴスペル調のパートには
誰からともなく手拍子をして
ちょっとしたライブ会場になってしまっていた
歌い終わった彼は拍手喝采を浴び
新郎新婦はじめ、みんなとハグやハイタッチの嵐
ひととおり落ち着いて、パーティーが再開されると
カラオケの彼が、めちゃくちゃハイテンションな笑顔で
『変なヤツだと思ったけど、少し見方変わった?』
『歌手なの?』
『んー、ちょっと違うけど。歌作ってるんだ』
彼はスタジオミュージシャン兼アーティストだとか
言われてみれば、派手な出で立ちはフリーランスの匂いw
テラス席で話しかけられた時の違和感は吹っ飛び
彼の歌声に夢中になった私は
時間を忘れ話し込んでしまったようだ
『オレ、帰るけど・・・』
そう、彼の不機嫌な声をぶつけられるまでは・・・
つづく
*フィクションですw
次は誰かなー!?wwww

