ふつうの日記 | 冥王星移住計画

ふつうの日記

久々に長時間の外出をした。バスにゆらゆら揺られて山手線の某ターミナル駅へ。iPod nanoとの本格的な蜜月。一部の曲の音量が妙におおきかったりちいさかったりするので、ときどき爆音に攻めたてられる。ポケットの上から布越しに操作できなくもないんだけど、とっさの操作はきつい。なので、ポケットに手をつっこんで操作した。2chでだれかがいってたけど、チン○いじってるように見えるのがつらいところ。何度かプレイリストを変更するなどの必然性に迫られて出して操作もした。現状では音量変更は頻繁なのでリモコンがあれば便利なのにと思った。ポケットに手をつっこむのが難儀。いずれネックストラップかベルトにつけられるやつでも買おうと思う。そもそも音量を一定にすればいいだけのことか。
某ターミナル駅につくと、某家電量販店に向かった。で、イアフォンを買った。Sennheiser MX400、2000円くらい。2chと価格comによれば、安いイアフォンのなかではこれがいいらしい。E2cとかER-6iとか5000円以上するやつは贅沢すぎるので断念。MX400の色は黒。微妙。iPodのアイデンティティのひとつといえる白のイアフォンではなくなることに忸怩たるものを感じないでもなかった。それでいて、町を歩けば猫も杓子もミミズだってアメンボだって白いイアフォンをしているので、iPodのくせにあえて黒というのもいいかもしれないとも思った。
公園にいき、一服しつつ、イアフォンをとりかえてみた。おなじ曲の冒頭を聴きくらべてみた。その差は歴然。あきらかに解像度がちがう。「iPodは音がわるい」と一部でいわれてるけど、だいぶぶん付属イアフォンのせいなんじゃないかって思った。
MX400の音をたしかめつつ、某大型書店にいった。まずは洋書コーナーにいってみた。しばらく来ていないうちに様子が変わってた。SF&Fantasyというコーナーができてて、ちょっと興奮した。個人的にWilliam Gibson以降のSF界の旗手と崇めているGreg Eganの本が七冊くらいずらっと並んでた。背表紙が美しく、めだっていた。作品ごとに色がちがい、明るめの色がつかわれていた。邦訳で読んでいるのもあったんだけど、全色そろえて本棚にならべたくなった。ペイパーバックにしてはめずらしいほど美しい。かなりおおきなゴシック調の太字フォントで著者名が書かれ、細字で作品名が書かれていて、見やすかった。買ったのは"Diaspora"。けれど、じつは小説を満足に読みこなせるほどの英語力はない。ウェブを徘徊して困らない程度には読めるけど、小説は語彙的にかなりきつい。でも、まあ好きな作家のおもしろそうな作品なら、辞書を引く気にもなれるだろう、勉強にもなるだろう、と。
その後、べつの階に移り、いわゆる実用書を八冊買った。
『個人投資家のための株価チャート読み方の基本』
『株価チャートの鉄人』
『(入門の金融)外国為替のしくみ』
『外国為替トレード 勝利の方程式』
『酒匂隆雄の為替塾』
『矢口新の相場力アップドリル【為替編】』
『シュワッガーのテクニカル分析』
『外為市場血風録』
いずれも2chの某スレとAmazonにおける評価をもとに選んだもの。チャートがらみの本を二冊も買ったのは、チャートを読む能力こそがすべての取引の基本になるだろうから、基本をきっちりやっておこうと思ったため。それと、双方に一長一短があったため。ふつうに取引するぶんには一冊読めば足りるだろうけど、ここは金と手間を惜しむべきではなかろう、と。
あらかじめ印刷していた一覧表を片手に右往左往した。店内の端末で在庫と場所を確認できるのがいい。けど、時間帯によっては端末が混み合っていて待たされることがあるのが玉に瑕。せめて各階に二台ずつおいてもらいたいところ。
しめて1万5000円くらいになった。ビニル袋ではなく、頑丈そうな布っぽい袋(化繊っぽい、たぶんよく燃える)に入れてくれた。1万円以上買うともらえるというカフェの飲み物券をもらった。てゆか、何度も来てるのに店内にカフェがあるなんて知らなかった。ふだんいかない階だからか。
今回の外出においては、挙動不審になったりするようなことがなかった。なんなのだろう、ふつうにふつうの人間として、書店のなかを、町を歩いた。ひとの目もなにも気にならなかった。目的があり、自分がそこにいる理由があるというのが一種の自信となっていたのかもしれない。有名なでかい書店に長時間いたので、過去の知人に会うという極小の可能性もあったのだけど、それはそれとして、見知らぬひとばかりというのもよかったかもしれない。
家にいたり、近所を歩いたりするときはこうはいかない。さしたる目的もなく家にいるときは自分の存在意義に巨大な疑問符がふりかかってくるし、たとえ目的があっても近所を歩けば近所の人々の目がある。
いずれにしても、いまの自分にも安定した行動をとりうる、ふつうのひとっぽくふるまえるとわかっただけでも収穫だった。往復のバスもあわせて四時間ほどの外出だった。