お金をMに渡してしまい、信じるしかないと自分に言い聞かせる日々。

 

そばにいてくれたら大丈夫。

 

裏切るわけないよね。私のためにやってくれてると信じ込もうとした。

 

でもホントは怖くて不安でいっぱいで。

 

Mと会わない日は不安だった。

 

Mと会えばホッとした。

 

不安がる私に、「楽しいことだけ考えたらいいよ」

そうよね。いっぱい楽しいことしようと思った。

色々行きたいとこもあった。

旅行もしたかった。

 

家族風呂の温泉、花見、公園、温泉旅行・・・

 

行きたいとこに連れて行ってくれた。

 

幸せに感じる時間だった。

 

元夫とのそんな時間はなかった。

 

初めて楽しい、幸せだと感じた。

思い返しても今までの人生で、楽しい、幸せに感じるデートの経験がなかった。

女性として大事にされた記憶もあまりない。

私は強い女性だと思われているから。

しっかりしてるし、甘え下手で何でも自分でしてしまう。

 

だから支えてくれることも、助けてくれることもなかった。

心配されたこともあまりない。

親からも、誰にも。

 

寂しかったんだな。私。

ずっと孤独を感じていた。

誰もそんな私に気づかない。

 

明るく元気なイメージの私。

悩みなんてないと思われていた。

相談されることは多かった。

 

ほんとは誰かに甘えたくて助けてほしくて心の奥で叫んでいた。

寂しいなんて言えない。

一人で自宅で寂しいなと思うしかなかった。

 

Mはそんな私を見抜いて、優しい言葉をたくさんくれた。

本当に優しいんだと勘違いした。

 

毎日一緒にいてもいいと言っていたのに、家に来ても必ず帰った。

仕事だと言ったが、そこも不安だった。

 

何度聞いても、FXのその後もはぐらかすし、FXの会社から何の通知も来ない。

「もうすぐ来るんじゃない?」とごまかされていた。

 

「大丈夫」その言葉を信じるしかなかった。

 

Mは、元アマチュアのレーサーだと言った。

レーシングカートに乗って遊んだりもした。

こんな遊びも新鮮で、この時間がずっと続いてほしかった。

 

1カ月過ぎたくらいからか、なんとなく会う日が減っていった。

仕事、出張、風邪ひいた・・・言い訳が増えてきた。

 

いよいよ、不安は大きくなり、泣きたかった。

Mは、「心配しすぎ」という。

信じられるわけがない。

大金預けてるもの。

 

誰にも相談できない。

でも、まだ連絡取れるし大丈夫と言い聞かせる。

 

今思い出しても胸が苦しくなる。

つらかった。よく耐えたな私。

一人でつらくて悲しくてしかたなかった。

身体にもストレスから異常が出ていた。

 

胸の下あたりのわからない痛み、不正出血・・・

 

そんな状況でも、Mを信じたかった。

逆に借金あるなら一緒に頑張ればいいとも思ったり。

幸せな時間、楽しい時間を失いたくなかった。

笑いあったあの時間も嘘だったのか?

嘘だと思えなかった。

 

1カ月半くらいして、カードローンの借金の案内が届いた。

 

まだ続くのか・・・。どうしたらいいか何も考えられず、ただただ震えて眠れなかった。

 

気づいてないふりして、LINEを送った。

ただ会いたいという内容で。

 

仕事と熱があるなど明らかに嘘の言い訳が続いた。

 

1度だけ昼間ランチの短い時間会うことができた。

お金のこと聞いても「ごめんなさい。」

「競馬に使った。」

聞いても言いたくないと言わなかった。

言うわけがない。

 

お金はすべてギャンブルに使ったことはあとでわかった。

 

FXの預けた現金と借金100万、銀行カードローン50万

これだけで片手以上騙されていた。

 

毎月15万ずつ返済する口約束をした。

絶対逃げない約束をした。

ばかな私は、ただの口約束だけをしたのだ。

 

1度は、返済された。

 

その後新たな借金が発覚。

もう全身の力が抜け、涙もでない、悲しすぎて、つらすぎて。

合計1000万ちかく騙された。

返済はわたしにくる。

返済額は、約300万

 

2度目は、振り込まれず、カフェに呼び出され「お金がない」

逆にお願いがあると、おそらくさらなる借金のお願いだったのだろう。

内容は聞かなかった。

悲しくてたまらなかった。

私が好きだと思っていたMは、ちゃらんぽらんなMに変わっていた。

これが本当の姿なんだと思った。

へらへらしていた。

お金を貸さないとわかると逃げるように走っていき、追いかけて話聞くも

言い逃れしかしない。

話にならなかった。

ただの遊び人の馬鹿な男だった。

どうしようもなく、掴んだ服を離すと逃げて行った。

 

その前に警察にも相談したが、男女問題として被害届は受理されなかった。

誰も助けてくれる人はいない。

 

私には借金だけが残ったのだ。

私の借金ではないのに。

返済は待ってくれない。

事情話しても私に非があるから払うしかない。

 

毎月10万円近く返済しなければならなかった。

パートしかしてなかった私が返せる金額ではない。

 

貸してくれる心当たりもなく、頼る人もいない。

相談もできない。

でも、職場では明るく普通にしていたので、誰も私にそんなことが起こってるとは

気づかなかった。

 

こんなこと友達に話せるわけがない。

恥ずかしくて。ばかみたいで。

話しても解決しないし。

自分でなんとかやらなきゃいけない。

 

こんな時、みんな誰に相談するんだろう。

私は、助けてと素直にいえるお友達もいないんだなと思った。

 

唯一話せたのは、10歳以上年上の女性の先輩2人。

一人はたまたま会うことになり、近況を話した。

 

その話したことで、人生がプラスに変わるきっかけとなった。

同時期に弁護士さんも3か所回って、1か所が気持ちをわかってくれた。

他は、自己破産のすすめだった。

 

弁護士も色々だ。

負けるとわかってることは受けない。

1か所で諦めたらいけない。

 

わかってくれる弁護士はいる。

勝ち負けより、このままで泣き寝入りするだけで終わりたくなかった。

刑事事件として取り上げてもらう目的で受けてもらった。

返済控除はどうにもならず、待ってももらえなかった。

仕方がないとはいえ、こういう場合もう少し待ってくれるとか対応してくれてもいいじゃないか。

自己破産したら返せないんだから。

 

どこにも怒りはぶつけるとこはなかった。

 

毎日、つらくてつらくてたまらなかった。

 

でも、私は決断した。

 

自己破産はしない。借金は返す。

転職して社員になる。

 

まずは考え方、脳を入れ替えるため本を読みまくった。

 

私の人生の転機。

 

絶対この経験をプラスにしてやる!!と気持ちを切り替えた。

 

気持ち次第で、諦めたら自己破産で落ちるとこまで落ちるだけ。

でも、あんな詐欺師のせいで私の人生が終わるなんて許せなかった。

悲しすぎる。

絶対幸せになってやる!!

そう決めた。

 

私は、映画の主人公。

最後は、このおかげで幸せを掴んだと締めくくるのだ。

 

50代でもまだ私は若い。40代にみられる。

努力もしている。

 

素敵な人と出会うことは諦めないことにする。

この男を最後の男にはしないぞ!!

 

50代の女性の方諦めないでいきましょう。