flatless -novel type-
何処にでもいる一人。
何処にでもある一つの生活。
ただ宛のない、途方も無い
静かな闘いのようなものに向かって
毎日を過ごしているようなものだ。
平坦な日々。
平坦な暮らし。
でもそんな平凡な生活にも
静かな 闇 のような部分は
誰にも 確かに 存在しているのだ。
_
家族は 元々 離れていた。
繋がってるんだけども、離れてた。
壊れてなさそうで
でも中身覗いてみたら壊れてて。
アンバランスな家庭の中で生活していた。
そんな家族だったけれども、不自由は無かった
逆になにも不自由がないのが不自然だった。
ある時からだっただろうか。
一人になったのは。
きっかけは分からなかった。
理由もはっきりとは分からなかった。
ただひとつ言えるのは
僕の家族は
本当の 意味 で離れてしまったということだ。
繋がってるんだけども、離れてた。
壊れてなさそうで
でも中身覗いてみたら壊れてて。
アンバランスな家庭の中で生活していた。
そんな家族だったけれども、不自由は無かった
逆になにも不自由がないのが不自然だった。
ある時からだっただろうか。
一人になったのは。
きっかけは分からなかった。
理由もはっきりとは分からなかった。
ただひとつ言えるのは
僕の家族は
本当の 意味 で離れてしまったということだ。
_
家族で唯一の癒し。
それは どこの 家庭でもある
食事 という行為だった。
そんなのも 当たり前のような
行為に思えたが
いざ離れてしまうと
一人で 食べる時に 使う 平坦な 皿も
ポツンと 一人
何処かに取り残されてしまったかのような
自分に 思えてしまい
悲しくなった。
一人になってからの 仕事も
単調 に なっていた。
普通で 平凡 で。
でも
そうでもしないと
自分を保てないと強く思ったからだ。
そういう思いで
毎日を生きなければならないという 現実 に
慣れなければならなかったからだ。
それは どこの 家庭でもある
食事 という行為だった。
そんなのも 当たり前のような
行為に思えたが
いざ離れてしまうと
一人で 食べる時に 使う 平坦な 皿も
ポツンと 一人
何処かに取り残されてしまったかのような
自分に 思えてしまい
悲しくなった。
一人になってからの 仕事も
単調 に なっていた。
普通で 平凡 で。
でも
そうでもしないと
自分を保てないと強く思ったからだ。
そういう思いで
毎日を生きなければならないという 現実 に
慣れなければならなかったからだ。
_
何日か 経って
気持ちの方も 平坦 になっていた。
毎回作る 食べ物 も
毎回洗っている 食器 も
平坦な 何か に見えてしまうようになった。
波長が 安定 したのだろうか。
自分は 麻痺 しているのだろうか。
分からないが、今まであった
塊のように 重く 暗く 不安定 な 気持ちは
何処かに ストン と 落ちてしまったようだった。
外へ出ても
いつも向かう 平凡な スーパー も
綺麗に 整頓 された 住宅地も
何もかも
何もかもが
全て 眼に映る 物が
平坦になっていた。
今日は そんな 休みの 日 だった。
気持ちの方も 平坦 になっていた。
毎回作る 食べ物 も
毎回洗っている 食器 も
平坦な 何か に見えてしまうようになった。
波長が 安定 したのだろうか。
自分は 麻痺 しているのだろうか。
分からないが、今まであった
塊のように 重く 暗く 不安定 な 気持ちは
何処かに ストン と 落ちてしまったようだった。
外へ出ても
いつも向かう 平凡な スーパー も
綺麗に 整頓 された 住宅地も
何もかも
何もかもが
全て 眼に映る 物が
平坦になっていた。
今日は そんな 休みの 日 だった。
_
公園へ出かける。
自分の どうにもならない 感情を
押し殺すために。
人工の草原 に 寝転んで
まわりからの 余計な情報 を 消していく。
その草原はとても居心地がよく
家のベッドよりも 遥かに 快適だった。
自分の どうにもならない 感情を
押し殺すために。
人工の草原 に 寝転んで
まわりからの 余計な情報 を 消していく。
その草原はとても居心地がよく
家のベッドよりも 遥かに 快適だった。
_
気持ちは、それから安定しなかった。
どんな時も。
どんな時でさえも。
仕事も、平凡とはいかず、
だんだん降下していくように
うまくいかなくなった。
そんな時でも
公園 は
そんな自分のことを
温かく包み込んでくれた。
その時には
あまり 人 と関わらなくなっていた。
_
一人になると
引き篭もりがち になった。
離れた家族は
今、何処で 何を してるのだろう。
今は 簡単な 料理 を 作っている。
まだ 何か できる 力 はある。
でも
そんな 孤独の窮地 にたたされても
家族が戻ってきてほしい
という 切実な思い は 捨てきれなかった。
だが
平坦 な
無 と似たような 日常を
何日も繰り返してからは
そういう 思い は無くなってしまった。
引き篭もりがち になった。
離れた家族は
今、何処で 何を してるのだろう。
今は 簡単な 料理 を 作っている。
まだ 何か できる 力 はある。
でも
そんな 孤独の窮地 にたたされても
家族が戻ってきてほしい
という 切実な思い は 捨てきれなかった。
だが
平坦 な
無 と似たような 日常を
何日も繰り返してからは
そういう 思い は無くなってしまった。
_
何もない日には
何もしなくなった。
たまに 外 に出る時もあったが
すぐに引き返した。
身体が 拒否 していた。
どんどん
身体に おもり が乗っかるような 感覚 だった。
何もない 日 は
平日 にまで あるように なった。
その頃
ある こと をしようと
色々と 準備 をしていた。
何もしなくなった。
たまに 外 に出る時もあったが
すぐに引き返した。
身体が 拒否 していた。
どんどん
身体に おもり が乗っかるような 感覚 だった。
何もない 日 は
平日 にまで あるように なった。
その頃
ある こと をしようと
色々と 準備 をしていた。
_
時間が
止まる感覚。
もう、既に止まっていた。
秒針 も 止まったままだ。
もう、後戻りはできない。
自分に そう 言い聞かせながら
言い聞かせながら
ただただ
平面のフローリングを見つめていた。
自分の部屋で ただ 只
平面 を 見つめ続けた。
只 只
見つめ続けていた・・・
止まる感覚。
もう、既に止まっていた。
秒針 も 止まったままだ。
もう、後戻りはできない。
自分に そう 言い聞かせながら
言い聞かせながら
ただただ
平面のフローリングを見つめていた。
自分の部屋で ただ 只
平面 を 見つめ続けた。
只 只
見つめ続けていた・・・
_
今
僕は
小さな 脚立 の 上 にいる。
もう
今は
何も 怖くない。
今までの 情景
今までの 会話
今までの 思い
全て すべて
全て 良い 想い出 になっている。
繋がっている気がする。
離れていても何処かで。
離れていてもどこにいても
入り混じった気持ちを胸にしまい
ぐちゃぐちゃになった今の状況を
部屋に散らばせながら
溢れる涙を拭いながら
覚悟を決めて
足を 踏み 外した。
(お父さん)
(お母さん)
(弟)
『ただいま。』
------f l a t l e s s-------
終
words by PLUS+PLUS
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2017〜2018.