ふと、砂漠にいるような、そんな思い。
人も街も緑も、水も無い。
ただ、砂と青い空と太陽があるだけ。
そして私自身も持てるものは、全く何も無い
さぁ!
いったい、どうしよう‥
どうしようも、こうしようもない。
あるのは、自らの力のみ。
眼にも見えなければ、形も無いけど、私の中に確かに存在する力。
きっと、砂漠は何処かに、井戸を隠しているだろう。
そこへ行きさえすれば。
振り返り見て。
私の心の中は、どうだろう?
隠れている井戸を、探し求めなければならない。
見つけて覗きこめば、水面と、水面に映る太陽と‥私に限りなく、力を与えてくれるに違いない。
もう何も無いと思う時。
知恵も、美しさも、体力も、若さも、経済力も、地位も名誉も。
現実、私のそれらの自信は、殆ど失われてしまった。
そうだとしても。
私は持てる力を駆使して、井戸を探し求めるだろう。
神さまへの愛を忘れず、諦めずに希望を抱いて進むしかないのだから。
不可能としか思えない状況にあっても。
不可能の可能性を信じて。
心の中の井戸に、神さまからの溢れるほどの水をいただいて。
枯らすことなく、いつも抱いていよう。
何も持たずとも、形は無くても、それを美しさと信じるから。
砂漠に不時着した飛行士の語り手が、八日目に蓄えの水もわずかになり、泉を探し求めて星の王子さまとゆっくり歩いていく。
2人で、美しいことについて語り合うくだり。
‥砂漠が美しいのは、何処かに井戸を隠しているからだよ‥
王子さまがこう言うのに対し、飛行士の語り手はこう答える。
‥そうだよ、家でも星でも砂漠でも、その美しいところは、目に見えないのさ‥
どんな時にも、信仰に支えられた希望を失いませんように。
悲しみよりも、より多くの喜ぶ理由を見出だす事ができますように。
これからは現実と向き合い、生きていこう。
眼前の電車が、轟音と共に過ぎ去る車輪の中に、我が身の幻影を見たあの日の悲しみも、
母を亡くして、生きながら地獄のような日々を過ごしたことも、
胸の奥深くしまって、
その苦しみをはるかに超える、信仰と希望を抱いて、歩んでいこう。
それが私の強い決意。
たとえ明日世界が滅亡しようとも、今日私はりんごの木を植える。
ルター