砂漠に不時着した飛行士の語り手が、八日目に蓄えの水もわずかになり、泉を探し求めて星の王子さまとゆっくり歩いていく場面。
2人で、美しいことについて語り合うくだりがあります。
砂漠が美しいのは、何処かに井戸を隠しているからだよ‥
王子さまがこう言うのに対し、飛行士の語り手はこう答えます。
そうだよ、家でも星でも砂漠でも、その美しいところは、目に見えないのさ。
ほどなく井戸へたどり着くと、語り手は井戸の水を汲み上げ、王子さまにつるべを差し出します。
ぼくは、つるべを、王子さまの唇に持ち上げました。すると、王子さまは、目をつぶったままごくごくと飲みました。お祝いの日のごちそうでも食べるように、うまかったのです。‥星空の下を歩いた後で、車がきしるのを聞きながら、ぼくの腕に力を入れて、汲み上げた水だったのです。しみじみと嬉しい水だったのです。
王子さまは、こう言います。
さがしているものは、たったひとつのばらの花の中にだって、少しの水にだってあるんだがなぁ‥。
だけど、目では、何も見えないよ。心でさがさないとね。
探し求めた水を通して、2人の内面が溶け合う尊い瞬間です。
大切なことは何なのか、思い出させてくれる、そんなお話です。
星の王子さま、本当に素敵過ぎます。
私が最初に出会った印象通りでした。
いつにもまして、espritが輝いていました。
かの星の
君が笑えば
尽きるなく
われも微笑む
優しい瞬間
