怖い現実「キャピタリズム～マネーは踊る」

CAPITALISM --- A LOVE STORY

マイケル･ムーア監督　　2009年　アメリカ

　おなじみマイケル・ムーア監督がアメリカの実情を斬る突撃取材ムービー。

　今回その俎上にのるのは、タイトル通り「資本主義」です。

　前作が扱った医療保険制度に負けるとも劣らぬお寒い現実。。。多少のバイアスはあるにしても、これが現在のアメリカなのだろう。

　ウォール街の一握りの人間が金融工学を駆使しながら金融政策を牛耳る一方で、国民の大多数を占めるフツーの人々は職を失い住む家さえも追われる。「格差」などという言葉は生易しく思える。

　それでも最後に、抗議に立ち上がった人々の姿とその成果が描かれて、それが今後への光となっている。

　翻って日本は？

　ドイツなどとともにまだまともな国とされ、「アメリカの真似をしてると大変なことになるよ」と言われるのだけれど・・・。もう真似しちゃってるし、変化を求める動きは心許ない。かなりヤバイ状況かも、と不安が募った。

これまでの作品もユーモアを交えてシビアに語ってますね。