この世でいちばん大事な「カネ」の話

西原 理恵子  理論社


 「お金の話」というと、そういう話はしないものという文化の中で育った私たちは、勝手に無闇な儲け話と早合点して眉を顰めてしまいがちだけれど、この本は、とても真面目なお金の話。


 サイバラさんの生まれ育った田舎町のリアルな貧困と、そういう環境下に置かれる子どもがどうなるか。

 「お金がすべてじゃない」という人は、本当にお金がないということがどういうことか分かって言っているか?と問いかける。


 話は、高知の漁師町から東京、そしてアジアの貧しい国々へ。ぎりぎりの生活を生きることからギャンブル、自分探しの迷路と仕事へ。



 貧富の差が大きい社会の貧困は、それが世代を超えて引き継がれ、負のループに陥った人から意欲や希望を奪ってしまう。家庭の不和や友人関係の破綻にもつながりかねない。

 そこから抜け出したサイバラさんの言葉だから、響く。こういう人の本音にはかなわない。


 働いて、お金を稼ぎ、強くなって、やっとたどりついた「家族の笑顔がある場所。しあわせで安心な我が家」。

 本当に骨太でまっとうな話なのだ。



この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)/西原 理恵子
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