剣岳 点の記

木村大作監督  2008年 日本


 明治40年、国防のために正確な地図を作ろうと、陸軍陸地測量部は前人未到の剣岳登頂をめざす。地図作りのための測量という本来の目的に加え、同時期に登頂を試みる日本山岳会との、メンツをかけた先陣争いでもあった。


 使命感を持って任に当たる測量官。次第に育まれる仲間意識。自分たちの体面しか頭にない軍部。

 北アルプスの圧倒されるような自然のパノラマを背景に、派手ではないが史実に基づくしっかりしたストーリーが展開される。



 事前に映画評を読むと、まさに賛否両論。

 でも、浅野忠信に1票!ってことで観に行って正解!でした。



 山や空の美しい映像に比べれば、確かに登山の様子は淡白な感があるかもしれない。主人公の妻とか行者とか、どうもしっくりこない部分もあった。さらに、大カメラマン木村氏の初監督作品としてどうか、という専門的な評価は私には分からない。

 けれど、さして山好きでもない私が、心動かされたのは間違いない。


 思うにこれは、自らも気象庁職員として富士山気象レーダー建設にたずさわった新田次郎の原作が、力強く響いてきたのではないだろうか?


 

 

 エンド・ロールでは、「仲間たち」という記述に続いてスタッフや協力者の名前が列挙され、ここにも製作者の気持ちが感じられました。