
中3の国語の教科書で森鴎外の『高瀬舟』を学習するのだが、中3にはなかなかハードな内容ゆえに女の子や最近では男の子の方が「やばい!想像したら鳥肌!!!」なんて子が結構いる。その中で、弟殺しの罪で遠島を命ぜられた喜助を、宰領として同心の羽田庄兵衛が高瀬舟に同行し、彼の立ち居振る舞いに罪人とは思えぬ様子を感じ、思わずその罪を犯すまでの経緯を聞きながら、人としての欲のなさ、本文の言葉を借りれば『足ることを知っている』喜助に、罪人でありながらも畏敬の念を抱いてしまうという場面がある。
この中で一般人の代表としての庄兵衛は、人は食べるものにも苦労していれば日々を食べてゆかれたらと思う。食べられるになれば少しでも貯えがあったらと思う。貯えが少しでもできてくると、もっとあればと思う。このように人はとこまで行っても満足することはない、と考える。ところが喜助は、牢屋にいるときは毎日お上からの食事があり、牢屋でも遠島でも、自分のいていい場所があることが有難いという。欲がないと庄兵衛は感じるのだ。
この場面を読んでいて、ようやく最近新しいことを感じた。
この喜助にも欲があるではないか、と。それは『生』に対する欲だ。勝手な解釈ではあるが、喜助は生きることに貪欲であったと思う。
やはり人は、どんなことであれ欲があるものだ。それが食欲なのか睡眠欲なのか金欲なのか名声欲なのか、はたまた何か目標に対する意欲なのかはそれぞれだと思うが、本当に心から欲することには近づいて行けると思うのだ。
今、中3生の面談をしながら、本気で自分の人生に対する欲に向かってほしいと思ったのである。
(中川)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…
学習塾プラスワン
http://www.plus-one2008.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
住所:愛知県豊橋市天伯町春日野103-8
TEL:.0532-21-5885
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
引用元:欲(中川)