2020年の東京オリンピックに向けて、日本でもボランティアの重要性などが話題になったりしています。

 

 

しかし、ボランティアを間違った解釈で悪用している人が多くいると思う。

 

ボランティアの要素として、自発性、無償性、利他性、先駆性などが挙げられる。また無償のボランティアは、有償のスタッフとは違い、組織で強く拘束できないため、何かその人が新たな予定ができたり、家族の都合で来れなくなったりと通常の組織管理とは異なるマネジメントが必要になってくる。

 

「都合の良いタダ働き=ボランティア」ではない。

 

別にここではボランティアの定義を辞書で引っ張って解説なんてしないけど、ボランティア=都合の良いタダ働きくらいで考えている人がかなり多い。

 

今日は、いくつかの悪用例を挙げてみたいと思う。

 

 

1、結果お金にならなかったからボランティアだという人

 

クラブの活動(あえて経営とは呼ばない)をしている代表者が、活動がお金にならなくて、自分やスタッフの人件費が払えないから、自分たちはボランティアで頑張ってる!と言い張っているのをよく耳にする。

 

なので、同じ活動をしているにもかかわらず、今月はボランティアで〜なんて会話をしているのをよく聴く。

 

そもそもボランティアと、スタッフは参加の目的や動機も全然違う。ただその時報酬が得られなかったから、イコール全てがボランティアではない。

 

上記の様に、ボランティアさんには違ったマネジメントが必要になってくるし、クラブの活動は計画的に行わなければ会費収入なども期待できないが、活動を拘束できないボランティアに指導やスタッフとしての役割を与えると計画的に活動を行うことができない。つまり会費収入を得ることができない。スタッフとしての意識があるのであれば、赤字でもその自覚を持って活動したほうが良い。

 

赤字を恐れて、人件費を収支から抜くと、いつまでたっても活動に伴う出費が決まらないため、本来いくら収入が必要なのかもわからない。そのため会費をいくら集めたら良いかも決まらない。

 

2、お金をもらっていないことを理由に責任逃れする。

 

参加者が怪我した場合などによく耳にするが、私もボランティアでお金ももらわずに指導をしてあげてる!だから怪我したことには責任はない!という人がいる。

 

報酬の有無では責任は逃れられませんよ!

 

参加者の生死に関わるような業務や子供達の育成・成長に大きな影響を与える活動にも、ボランティアは存在する。しかし報酬を得ていないから責任から逃れられる訳ではない。

 

何かあった時、指導方法や怪我の応急処置など、対応や指導内容・方法に過失はなかったか?と報酬の有無にかかわらず必ず責任が出てきます。

 

なのでこういった時のために、しっかりと報酬と責任を与えて活動に取り組んでもらう、もしくはボランティアにもその説明をした上で、処置や指導の研修を受けてもらう機会が必要である。

 

このように、大事なお金や責任の話と報酬の有無をごちゃごちゃに考えているクラブさんがまだまだ多くいる。

 

クラブ経営においても、活動にかかる支出を把握することで、いくら会費をとるべきか決まってくる。しかし、まだまだ他クラブの相場でなんとなく金額を決めているとこは、収支のバランスがおかしくなり、その結果スタッフはボランティアで!とスタッフに無償での活動を押し付ける。またその理由も自分もボランティアだからとわけのわからない理屈を出してくる。

 

もちろんオリンピックなどの大きなイベントの場合、会場の中でも外でも実際の競技と関係ないところで人出が必要になってくるし、そういう場面にはボランティアは本当に重宝する。

 

しかしそれは、ボランティアがオリンピックというものに何か役に立ちたい、自分のできることで貢献したいと思ってくれていて、オリンピック側もこういった場面にはボランティアが必要だ!とお互い思い合っているから成り立つが、審判や記録係という大事で責任を伴うところにボランティアを配置したりはしない。

 

その競技の結果を出す時には専門知識も必要だし、その結果の効果で大きな利益を得る人も出てくるので、ちゃんと知識と経験を持っている人が必要となってくる。

 

まだまだ数百から数千人規模のクラブ活動であれば、有償のスタッフで活動すべきである。しっかりお金を集め、その金額以上の対価を提供できるから経営が成り立つのである。俺はただで指導してやってるんだ!というような指導には、それなりの人しか集まらないし、経費0には何をかけても0円しか回収できない!

 

赤字になることは決して恥ずかしいことではない。経営の第一歩を踏み出しただけである。

 

それを恐れて、お金がないからボランティアを名乗っていると、一生お金は入ってこないし、その価値を感じてもらえることはできない。

 

クラブが自分たちの価値を明確にし、会費をしっかり取る。そして対価を提供する。

まずはそこがスタートラインで、その先にクラブとボランティアとの価値の交換が出てくる。

 

最低限クラブの活動で何には金をかけるのか、貨幣価値でないものを提供できる場合は、ボランティアにその対価としてクラブの活動を行ってもらう。

 

そういう風にクラブは磨かれていくので、現金の有無から先に考えるのではなく、クラブの価値を明確にして、お金と交換するもの、お金以外と交換するものを明確にし、それぞれとフェアな価値の交換を行っていくことが、健全なクラブ運営のコツだと思う。