「ヨガの先生をしています。」
そう話すと、
「昔から運動が得意だったんですか?」
と聞かれることがあります。
実は私、美術大学出身なんです。
「ヨガのインストラクター」とは、かなりかけ離れたところにいた人間でした。
もちろん、運動が嫌いだったわけではありません。
身体を動かすことは好きでした。
でも、まさか自分がヨガを仕事にするなんて。
あの頃の私には、想像もしていませんでした。
当時の私は、
「痩せたいから運動する。」
それくらいの気持ちでヨガを始めました。
太ってしまった自分を変えたい。
少しでも痩せたい。
そんな思いで通い始めたんです。
最初は、正直「続けよう!」と強く思っていたわけではありません。
でも、ヨガに通う時間が少しずつ好きになっていきました。
身体を動かすと気持ちいい。
呼吸をすると、頭の中がスッキリする。
レッスンが終わった後は、身体だけじゃなく心まで軽くなる。
そして何より、
「この時間は、自分のための時間なんだ。」
そう思えることが嬉しかったんです。
私が通っていたヨガは託児付きで
ヨガをしている時間は本当に何も考えることなく
自分の時間を過ごせたことが大きかったと思います
それまでの私は、
家族のため。
子どものため。
誰かのため。
そんな毎日でした。
でも、ヨガをしている時間だけは、
「お母さん」でもなく、「妻」でもなく、
誰かのためでもない。
ただの「私」に戻れた。
そして、少しずつ身体が変わっていきました。
もちろん体重も変わっていきました。
でも、それ以上に変わったのは、
自分の身体を見る目でした。
「こんなこともできるんだ。」
「私の身体って、ちゃんと変われるんだ。」
そう思えるようになった。
できなかったポーズができるようになる。
身体が少しずつ引き締まる。
姿勢が変わる。
そして、心まで前向きになっていく。
食欲すら落ち着きました。
ヨガを通して、
私は少しずつ自分を取り戻していきました。
そして、あるとき思ったんです。
「私も、この感覚を誰かに伝えたい。」
自分が変わっていく喜び。
身体を動かす気持ちよさ。
自分を大切にする時間。
「痩せなきゃ」と自分を追い込むのではなく、
自分の身体を好きになっていく感覚。
それを、同じように悩んでいる女性に伝えたい。
そんな気持ちが、少しずつ大きくなっていきました。
そして私は、ヨガを学び、インストラクターの道へ進むことになります。
まさか、「痩せたい」という気持ちから始めたヨガが、
今の私の仕事になるなんて。
人生って、本当に分からないものですよね。
今、私はヨガ・パーソナルトレーナーとして、たくさんの女性の身体と心に向き合っています。
そして、たくさんの女性を見てきたからこそ思うことがあります。
ダイエットを始める理由は、「痩せたい」でいいんです。
最初はそれでいい。
でも、その先に、「もっと自分を大切にしたい」「自分の人生を楽しみたい」
という気持ちが生まれたら、
ダイエットは、ただ体重を減らすものではなくなります。
人生そのものを変えるきっかけになる。
私は、自分自身がそれを経験しました。
もし今、「自分のために何か始めたいけど、何をしたらいいか分からない。」
そんな方がいたら、
まずは小さなことでいいと思います。
少し歩いてみる。深呼吸してみる。好きな音楽を聴く。
一人でゆっくりお茶を飲む。
そして、「私は本当はどうしたい?」
と、自分に聞いてみる。
私も、そこから始まりました。
そして、その小さな一歩が、
今の私につながっています。