太ってしまった私は、
いつからか鏡を見るのが嫌いになっていました。

朝、着替えるとき。

ふと鏡に映った自分を見て、

「……太ったな。」

そう思う。

お腹まわり。
二の腕。
顔まわり。

脚の太さ。

昔とは明らかに違う自分の姿。

見たくないのに、毎日鏡には映る。

そして、もう一つ嫌だったのが、

服を選ぶこと。

昔は、「今日はこれを着ようかな♡」

「この服かわいい!」

そんなふうに、服を選ぶことが楽しかった。

でも、太ってからは違いました。

「これ、太って見えるかな?」

「お腹が目立たないかな?」

「二の腕が隠れるかな?」

そんなことばかり考えるようになりました。


そして、気づけば私のクローゼットには、

黒い服ばかり。

黒なら少し細く見える。

身体のラインを隠せる。

目立たないから安心。


そんな理由で、無意識に黒を選んでいました。

もちろん、黒が好きな方もいると思います。

私も黒い服が嫌いだったわけではありません。

でも、あの頃の私にとって黒は、

「好きだから選ぶ色」ではなく、
「少しでも細く見せるための色」

になっていたんです。


本当は着てみたい服があっても、

「私には無理。」

そうやって諦める。

お店でかわいい服を見つけても、

「これを着るのは痩せてから。」

そう思って買わない。

そして、また黒い服を選ぶ。


そんなことを繰り返していました。

今思えば、

私は服が嫌いになったんじゃなくて、

自分の身体を見ることが嫌だったんだと思います。

「もっと痩せなきゃ。」

「こんな身体じゃダメ。」

「昔の自分に戻りたい。」

そんなふうに、毎日のように自分を責めていました。

でも不思議なことに、

自分を責めれば責めるほど、

ダイエットを頑張れるわけではありませんでした。


むしろ、

「もうどうでもいいや。」

そんな気持ちになってしまうこともありました。

今の私は、

「痩せたら好きな服を着よう」

とは思いません。

好きな服を着て、好きな自分になっていく。

そんな考え方に変わりました。

身体が変わったことで、もちろん着られる服は増えました。

でも、それ以上に大きかったのは、

「私もまだ変われる」

と思えるようになったこと。

鏡を見ることが怖くなくなったこと。


そして、

「今日の私、悪くないじゃん。」

そう思える日が増えたことでした。


ダイエットで変えたかったのは、

本当は体重だけじゃなかったのかもしれません。

自分を見る目を変えたかった。

あの頃の私は、それに気づいていませんでした。


もし今、

「何を着ても似合わない」

「体型を隠せる服ばかり選んでしまう」

「昔はもっとおしゃれが好きだったのに…」

そんなふうに感じている方がいたら、

私は伝えたいです。

あなたが悪いわけじゃない。

そして、

「もう40代だから」
「もう50代だから」

と諦めなくていい。

自分を好きになることに、遅すぎることなんてありません。


今日があなたの一番若い日

今からの人生を変えることはいからでもおそくない

次回は…

第5話「旦那さんにイライラしていた本当の理由」

次回は、あの頃の私の「心」のお話を書きます。