8月21から23日まで、福島県で動物保護活動をされているにゃんだーガード 様のご依頼により
撮影に行ってきました。
撮影に行こうと思ったきっかけはもちろんご依頼によるものですが、同時にテレビでは放送されない今の福島をこの目で確かめたいという思いもありました。
今回は福島で実際に生活されている方から震災前から現在に至るまでの貴重なお話を聞く事が出来ましたので、それを交えながら今の福島、そしてにゃんだーガード の活動内容を少しでも多くの方にお伝え出来ればと思っています。
*今回の記事で使用する写真の殆どは車内から撮影している為、若干写り込みがあったり前景が流れていたりするのが殆どです。ご容赦下さい。
震災当日(2011年3月11日)。
原発よりも原発近くのダムが決壊する恐れが大きかったそうで、決壊に対する避難準備をされていた方もいらっしゃったようです。(結果ダムは決壊しませんでした)
この時はまだ、原発がとんでもない状態になると想像した方はごく僅かだったようです。
翌日(2011年3月12日)、原発から5キロ圏内に避難指示が出されました。
後に10キロ、15キロとどんどん避難区域が広がり、現在は原発から30キロ圏内が特別警戒区域に指定されています。
この時住民の皆さんは、国や東電から「安全」と聞かされていた事もあり今回の避難指示も
「震災における原発の安全点検の為の避難」と思われた方が殆どだったそうで、数日中には戻れると信じ
着のみ着のまま僅かな貴重品だけを持ち、けれどペットや家畜は連れていけないからと多目にご飯を与えて家を離れました。
もちろんペットを連れて行かれた方もいらっしゃいましたが、せいぜい数日分のフードしか持っていなかったと思います。
また一斉に避難指示が出された為、主要道路(288号線/福島第一原発から郡山方面)は大渋滞。
通常なら2時間あれば行ける距離を2日も掛けて移動されたそうです。
中には「それでもここから離れたくない」「要介護者がいるから逃げられない」
と避難を拒否された方もいらっしゃったとか。
震災から4日目(2011年3月15日)そして10日目(2011年3月21日)の放射性物質の大規模汚染 (Wikipedia参照)により、故郷には2度と戻る事が出来ない状態になってしまいました。
あれだけ安全だと大丈夫と言われ続けてきた原発。
それがあっさり覆された瞬間。
土壌は汚染され、残されたペットや家畜は野生化。
人がいなくなった町には空き巣が入る。
震災から約1カ月後、ようやく一時帰宅をした避難区域の方の目に写った風景は変わり果てていた事でしょう。
大切にしていたペットや家畜の姿はなく、家は荒らされ放題。
あちらこちらで目にする共食い。
どう考えても今の日本じゃありえない光景。
そんな中、そこから持ちだし可能なのはゴミ袋1枚分の荷物だけ。
そしてもう、2度と戻れなくなった思い出あふれる我が家。
どれだけ悲しかった事か。
3月15日と21日の大規模汚染により、昨年から周辺地域の農作業も禁止されました。
畑や田んぼには雑草が生え放題生えてました。
(2012年8月23日撮影)
ここも。
(2012年8月23日撮影)
ここも。
(2012年8月23日撮影)
豊かな自然溢れる福島は
放射能と言う悪魔によって、壊滅的被害を受けました。
道路も、人が手入れしなくなったから雑草が道を覆い始めていました。
(2012年8月23日撮影)
撮影場所は原発より35キロ程度だと思います。
すぐ先に特別警戒区域の検問所がありましたから。
そういえばふと、シェルター内に来ていた方が
「本当は除染をして農作業を続けようと思ったけれど、土を耕されてしまい除染が不可能となってしまったから農業止めて遠くに引っ越す」
とお話しされていました。
そんな土に雨が降り、地下に流れ出た放射能物質はやがて川を流れ、海に行きます。
2級河川の夏井川。
「鮭が登る美しい川だったよ」
とこの写真を見て、少し淋しげに目を細めながらお話して下さったお顔がとても印象的でした。
なぜって、この川もう2度と遊ぶ事が出来ないから。
空だってこんなに優しい色してるのに。
海だってこんなにキレイなのに、もう2度と遊ぶ事はできません。
海岸沿いには未だに残る、生々しい爪跡。
(道の駅よつくら港で撮影)
(道の駅よつくら港で撮影)
津波で流され、土台だけが残った状態。
(道の駅よつくら港付近)
折れ曲がったままのガードレール
(道の駅よつくら港付近)
原発事故なんて震災じゃない、人災だ。
にも関わらず国や東電のお粗末な対応。
頼むから福島元通りにしてくれ!!
そしてちゃんと、福島の今を伝えてくれ!!
避難から2カ月後、ようやく当面の生活費の支給が開始されました。
けどその内容はひどいもので
戸主には100万円、伴侶や子供には10万円で最大140万円まで
なおかつパートやアルバイトで5万円以上稼いだ場合は支給額より差し引くと言うもの。
(数カ月後には控除内であれば差し引かないと言うことになったそうです)
しかも支給を受けるには分厚い書類と明細が必要。
そんな状況だから現在でも仮設住宅で生活されている方も大勢いらっしゃる。
もちろん人間だけの話じゃない。
今なお、避難区域内には約3,000頭もの動物達が助けを求めて待っている。
けれどシェルターにだって収容限度があるし、餌を置きに行くにはガソリン代やえさ代も膨大にかかる。
放射能被害をこれ以上受けさせない為にも、一刻も早く助けなければならない状況なんです。
本来ならこの場所に設置されるはずのなかったシェルター。
にゃんだーガード のシェルターには現在犬が12匹、猫が80匹保護されています。
中には飼い主様が見つかり、けど仮設住宅では一緒に暮らせないと言う理由でお預かりしている子もいます。
写真の子は「王子」と言います。
里親募集中の子です。
(詳細はこちらをご覧ください )
彼は原発から逃げる車の後ろを必死で追いかけ
それに気付き、保護された運の強い子です。
けど運の強い子の陰には、悲しくも虹の橋を渡ってしまった子もたくさんいるんだと言う事を忘れてはいけません。
助かったこの子たちだって被害を受けてるんです。
なんでこんなに可愛い子達が被害を受けなきゃならないの・・・
人間のせいでこんなヒドイ目に遭わせて、ホントにごめんね・・・・
シェルターで保護されている子たちの健康状態は当然のことながら最優先。
犬の散歩道はシェルターのスタッフさんが定期的に土を取り、水で流しながらブラシでこすって除染すると言う気の遠くなりそうな作業を繰り返しています。
また1匹1匹に合わせたご飯を与え、ストレスが少なく済むような工夫がされた部屋で家族が迎えに来るのを待っています。
シェルターのスタッフさんやボランティアさんは毎日毎日、目いっぱいの愛情でこの子たちを守ってくれています。
現在の福島では除染対策が整いつつあるそうですが、郡山など
原発から50キロ以上離れた地域では順番待ちなんだそうです。
私にこの話をして下さった方はハッキリとこう仰いました。
「線量が高い場所はそう簡単には線量を減らせない。
正直、原発に近い所はもう人は住めないだろう。
ただ政府がそれを中々言わない」と。
また福島の方は週末になると会津若松など、放射線量が比較的低い場所に出掛ける事が多いんだそうです。
その理由は「年間の放射線量をトータルで減らす為」
これはチェルノブイリの原発事故でも同じことが言われています。
現在海外ではこの原発事故について、日本に住む私たちから見たら「オーバーなんじゃないか」と思ってしまう位のご意見を頂きますがそれは決してオーバーなことではなく
原発の事故に遭われてしまった福島の皆さまや日本を心配してくれているんです。
にも関わらず何も進展しない政府や東電、またその情報をきちんと伝えない報道機関。
隠した所で何も解決なんてしない。
こんな状況の中でも強く立ちあがろうとしている福島の皆さまに申し訳ないと思わないのだろうか。
きちんとした報道をし、きちんとした対応をしてくれるのであれば
いつの日かきっと、福島に美しい自然とごく普通の生活が出来るようになると信じています。
まだ終わってない。
これからこれから。
決して諦めたりしない。
その為にも私たちが出来る事を、やれるだけやる。
また10月ににゃんだーガードのシェルターにお邪魔する予定です。
その時にまた、現状を少しでもお伝え出来ればいいなと思います。
にゃんだーガードHP
(シェルターの場所やボランティア募集、支援方法はこちらから)
にゃんだーガード@福島
(保護中の子の情報があります。我が子と離れてしまった方は是非ご確認下さい)
にゃんことバーベキュー
(にゃんだーガードの隊長:ぶたまる隊長の個人ブログです)
にゃんだーガードSHOP
(オリジナルグッズの販売。売上金は材料費を除き全て保護活動に使われます)
写真展のお知らせ
9月17日から23日まで、福岡にある「ギャラリー天神 アートフレンズ」にて
にゃんだーガードの写真展が開催されます。
開催期間:
9月17日から23日
9月17日 15:00から19:00まで
9月18日から22日まで 11:00から19:00まで
9月23日 11:00から17:00まで
会場場所:
福岡市中央区天神3-3-5 3階
(1Fが明太子のやまやさん)
21日から23日まではにゃんだーガードの代表・ぶたまる隊長も来場予定。