アナログとデジタルの違い | 岡本卓也オフィシャルブログ
今日の撮影の帰りに昔良く聴いてたBON JOVIを久しぶりに聴いてみた。

すると昔の事を思い出した。

10年程前の俺はまだカメラマンとして歩み出してまだ間もない頃。

当時は仕事でデジタルカメラを使うのなんか考えられなくて、デジカメがここまで普及するのなんか考えてもいなかった。


当然仕事はポジ。

作品撮りはネガで自分でプリントしていた。


ネガはラチチュード(露出の許容範囲)が広いので多少の色トビが許されるが、ポジの場合はシビアなので、現像所に仕上がりを取りに行く時はいつもドキドキだった。

あるウエディング雑誌の撮影で白いドレスが飛んでいて、使い物にならなかった事があった。

最悪の失態だった。


本番前にポラを撮ってテストはするものの、若干の露出のズレがあるのである。

クレームがきて、そこの仕事は二度とこなくなった。


同じ過ちを犯さないように何度も何度もテスト撮りをして、自分に合った色を出す為にフィルムを色々使い、現像のデータも少しずつ変えて、ゼラチンフィルターも色々用意し、自分だけのデータを見つける。

ネガの場合はそこからプリント作業に入る。
紙現像データも現像液の銘柄、印画紙の種類、液の温度、時間、CMYのカラーバランスなど、色々試して自分の色を見つける。


それがアナログの頃に培ったデータ。


その自分だけのオリジナルレシピが確立されてきたから、現像所に行くのも怖くなくなってきて、多くの仕事をこなすことができてきた。


アナログの頃は自分のレシピを見つけるのに、膨大な時間とお金と根気がいった。


その頃のプレッシャー、シャッターを押す重みを忘れてはいけないと思う。

デジタルになって、写真の可能性も増え、上達も早くなる時代にきた。

でも、失っている事(忘れている事)も多いと思う。

撮ってすぐに確認できるのが当たり前になったデジタルな時代だからこそ、アナログの頃の本質を忘れてはならないと思う。

本物の写真を求めていくならば。