この情報は、iPhone Maniaさんのブログで知りました。

 

 

Appleは、欧州連合(EU)のデジタル市場法(DMA)でiOS、Safari、App Storeが独占的なサービスとして判断されたことに対応するため、iOS17.4からiOSでSafari以外をデフォルトブラウザとして設定できるようにし、かつAppleが中心となって開発するWebKitブラウザエンジン以外をベースとするブラウザの使用も認めています。

 

ですが、それでもFirefoxブラウザを開発するMozillaは難色を示しているようです。いったいどうしてなのでしょうか。
 

 

■3行で分かる、この記事のポイント
1. Appleは、EUのデジタル市場法に則りSafari以外をiOSのデフォルトブラウザとして設定することを許可。
2. iOSではWebKitブラウザエンジン以外をベースとするサードパーティーブラウザの使用も認めている。
3. Appleはあくまで規制に準拠するためのミニマムな線しか示しておらず、非難を呼んでいる。

 

iOSでWebKit以外のブラウザエンジン使用を認めて欲しいという声は、すでに数年前からWeb開発者から上がっていました。というのも、WebKitは事実上Safariそのものであり、一見サードパーティーに見えてもSafariを使っているのと変わらない状態となってしまうためです。
 
Firefoxの開発元のMozillaは今から約1年ほど前に、AppleのiOSブラウザ開放を見越して、すでにWebKitベースでないiOSブラウザの開発を始めていることをほのめかしていましたが、EUの圧力でついにiOSでWebKit以外のブラウザエンジンの使用が認められたにも関わらず、同社は「かなり失望した」と落胆の意を表しています。
 
その理由は、Appleが課した「EUのiOSのみ」という条件です。

 

Mozillaが不機嫌なのは、WebKit以外のブラウザエンジンの使用がEUのみに限定されることで、2つの異なるアプリの開発を余儀なくされるためです。
 
Firefoxのようなインデペンデントなブラウザにとって、2つのブラウザを管理することは容易でないため、ほぼ嫌がらせに近いと受け取られても仕方がありません。
 
また、WebKit以外のブラウザエンジン使用がiOS限定ということは、iPadOSでは依然としてWebKitの使用が強制されることになり、またMozillaにとって手間が増えてしまいます。
 
「iOSおよびiPadOSでWebKit以外のブラウザエンジンの使用を全世界で認める」というのがサードパーティーブラウザにとっては理想だと思われますが、Appleはあくまで規制に準拠するためのミニマムな線しか示しておらず、これが非難を呼んでいるようです。

 

 

またね。