この情報は、iPhone Maniaさんのブログで知りました。
引っ付き虫に着想を得てマジックテープが生まれたり、あるいはクモの糸が次世代の繊維として注目されたりしているように、技術的問題を解決するための糸口が自然界には存在します。
外で、スマートフォンを操作すると、光がディスプレイに反射して文字が読み取りにくいという問題を、蛾の眼球の構造から乗り越えられるのではないかという研究が注目を集めています。
蛾の眼球は、細かな突起によって覆われています。この突起によって、光の反射を抑えることができるだけでなく、光を効率的に取り入れることもできるため、夜間でも捕食者から容易に逃げることが可能です。
この「モスアイ構造」を、スマートフォンの画面に利用できないかという研究が、以前より存在します。
すりガラス状にして反射を散乱させるアンチグレア処理とは異なり、反射そのものをゼロに近づけることができます。
また、センサーで検知して明るさを自動で調整する必要もないため、スマートフォンのバッテリー消耗を抑えることもできます。
同構造をベースに作ったフィルムでは、入射光のうち反射するのは0.23%に過ぎません。
「iPhone」が4.4%であることを考えると、圧倒的に低い数値です。
また、フィルムで覆われたディスプレイは、コントラスト比(最も明るい時と最も暗い時における表示状態の輝度比率)において、覆われていない状態と比べ、4倍以上の改善がみられました。
とはいえ、モスアイ構造をスマートフォンのディスプレイに導入するには、これまで難点が伴ってきました。
指紋の油などによって、人間の髪の毛の1/1,000の細さ(100ナノメートル)ほどの、表面の突起が反射効力を失ってしまうのです。
そのため、これまでにもテレビなどには採用されてきましたが、ディスプレイをタッチするようなデバイスには不向きではないかとみられてきました。
その障壁を乗り越えたのが、セントラルフロリダ大学の研究チームによって開発された新フィルムです。
「低反射であることに加え、自然からインスパイアされた我々のフィルムは、傷にも強く、汚れも落ちる。これによって、ゴミや指紋からスクリーンを守ることができる」
ナノストラクチャーのフィルムを、高精度を維持しながらスマートフォンやタブレットサイズで作成するには困難が伴うため、すぐの実用化とはいきませんが、今回の研究によって、我々が蛾に助けられる日はそう遠くない未来となりそうです。
情報元:The Telegraph,NBCNEWS,川崎市総合教育センター
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