この情報は、GIZMODOの記事で知りました。
プライバシーを取るべきか、人工知能(AI)の利便性を取るべきか…?
Google(グーグル)CEOのサンダー・ピチャイ氏は、私たちは今「人工知能優先の世界に生きている」とコメントしました。
彼は、正しいのかもしれません。
実際、各テック企業が機械学習と画像認識を使ったキラーアプリを我先にと開発しはじめ、シリコンバレーは今「AI」(人工知能)で沸き返っています。
先日、Googleは、新しいスマートフォンPixelにAI主導のアシスタントを導入すると発表するとしましたが、この新しいAIには大きな欠点があります。
「AI」の性質上、私たちのデータは今まで以上に危険にさらされ、テック企業は私たちの個人情報をより多く集めることになるのです。
Googleの新しいメッセージアプリ「Allo」に導入された新しいアシスタントは、天気や近くのレストラン、ナビゲーションなどの質問をすると、チャットのインターフェイスにそのまま詳細な情報を返します。
便利なのは間違いないでしょうが、ピチャイ氏はこれはあくまで「AI」にとって始まりにすぎないと先日のイベントで語りました。
グーグルの「AI」は、これからもより賢く、速く、正確になっていくのでしょう。
そして、私たちの癖や生活パターンを学び、各個人に最適なサービスや、より込み入った質問にも答えてくれるようになるに違いありません。
しかし、問題は、そこにあるのです。
Googleのアシスタントは、今夜どこで食べるのか、あるいはどうやって目的地に移動するのかなどユーザーにとって非常にプライベートなものをレコメンドします。
これは、ユーザーが考えていること、訪れた場所、趣味趣向に関して膨大な情報を集めているということです。
Googleは、アシスタントが具体的にどういう情報を収集しているのかに関して答えをぼかしています。
スマートフォンに保存された連絡先やストレージ(つまり、端末に保存されたデータすべて)のみならず、「スクリーンに表示されたコンテンツ」にまでアクセスできるそうです。
「AI」がユーザーにとって的確な情報を提供するには、ユーザー本人のデータを可能な限り収集して分析する必要があるということでしょう。
「AI」が機能するためには、ユーザーのメッセージは暗号化できません。
コンピュータ科学者たちは「検索可能暗号」の方法を模索していますが、前途は多難です。
それに、現在スタンダードな暗号化ですら問題を抱えています。
Googleは、最先端の暗号化を「Allo」で提供していますが、それを起動した場合、「AIアシスタント」は使えません。
つまり、Googleは、板挟みの状態にあります。
自動暗号化こそが個人のデータやチャットログなどをハッカーや政府諜報機関から守るのに最適であるというのは、Googleのセキュリティエンジニアも知っているでしょうし、暗号学のエキスパートも認めるところです。
しかし、他の「AIアシスタント」を使っている(または使う予定のある)テック企業と競うためには、流石のGoogleでも他の選択肢は残されていません。
暗号化するというオプションを提供している点に関しては、Googleを賞賛すべきですが、メッセージをセキュアにしつつ、クールな新機能も同時に使えるようになれないのが残念です。
この微妙な駆け引きに苦しんでいるのは、Googleだけではありません。
Facebookも同じ問題を抱えており、「Facebook Messenger」にはメッセージを暗号化するオプションが存在します。
こちらもGoogle同様、メッセージの暗号化において最高水準の方法を使っています。
しかし、アプリからUberを呼んだり、Botを使うには暗号化を解除しなければなりません。
これらの新しいアシスタントは、非常にクールですし、実際には多くの人がその体験を楽しんでいます。
しかし、結局のところ、それはGoogleの新しい収入源の開発のために、自分たちのセキュリティやプライバシーを犠牲にしていることになります。
忘れてはならないことは、GoogleもFacebookも投資家に対する責任があり、ユーザーが夕飯に何を食べるか質問すれば、スポンサーのレストランや食品が提案されるというのは、とてつもない収入源となりうるのです。
Googleは、人々がモヤモヤとしたプライバシーの概念より利便性をとると踏んでおり、最近の傾向を見る限り、その賭けにはおおむね勝ったと見ていいでしょう。
Googleの仕事とは、イノベーションを起こして金を儲けることですが、少なくともデータをしっかりと守るオプションがあることに関しては安心できるのではないでしょうか。
もちろん、そのためには実に有能な「AIアシスタント」を犠牲にしなければいけませんが…。
さて、あなたならどちらを取りますか?
またね。

