この情報は、engadgetの記事で知りました。
無料のMicrosoft Office互換オフィススイートとして支持者も多いApache 「OpenOffice」が、岐路に立っている模様です。
Apache Software Foundation(ASF)で、OpenOfficeの開発を率いるデニス・E・ハミルトン氏が「度重なる要請にもかかわらず現在の開発者数不足を補う用意がないのであれば、このプロジェクトを終了した場合の問題について議論したい」とする旨を取締役会宛のメールにて明らかにしました。
最近の「OpenOffice」は、開発者不足が深刻化しており、セキュリティ上の脆弱性を塞ぐパッチのリリースにも影響を及ぼしています。
たとえば、この7月に報告された(実際のタレコミは2015年との話も)、任意のコードが実行される脆弱性 についても、「OpenOffice」は修正プログラムをおよそ1か月のあいだ用意することができず、その間開発チームは、急を要するならMS OfficeかLibreOfficeを使うようユーザーに提案せざるをえませんでした。
現在の開発者不足を引き起こしたもともとの原因は、2011年当時に開発をサポートしていたオラクル社が、「OpenOffice」プロジェクトを終了させようとし、それに反発した主要開発者がこぞって「LibreOffice」プロジェクトを立ち上げて出て行ってしまったこととされます。
オラクルは、後に翻意し、「OpenOffice」のコードとその後の開発をASFへと委ねました。
しかし、強力な開発陣を揃えた「LibreOffice」が主要なLinuxディストリビューションで標準のOfficeソフトウェアとなり、WindowsやMacにもユーザー層を拡大するのを前に、「OpenOffice」の存在感は次第に薄れつつあります。
両者の差は、開発の勢いに現れています。
「LibreOffice」が、2015年の1年間で14回ものアップデートを重ねたのに対し、「OpenOffice」は、2014年8月にバージョン4.1.1をリリースしてからは極端に開発ペースが低下し、2015年10月にバージョン4.1.2のリリース以降、一度もバージョンアップを実施していません。
さすがに、セキュリティパッチのリリースに1ヵ月もかかっているのではオフィス生産性ソフトウェアとしての信頼性にも関わります。
ハミルトン氏が開発終了を取締役会に問うたとしても無理もない話といえるかもしれません。
とはいえ、いまもその名前に信頼を抱く忠実なユーザー層がいることも事実です。
2015年の間に、「OpenOffice」は、2900万回以上ダウンロードされました。
2012年からの累積ダウンロード数は、1億6000万回を超えています。
またね。

