この情報は、ITProの記事で知りました。

 

 

LPWAは、海外のモバイル通信業界が規格化を急いでいる領域であるが、既に日本国内に導入事例があることを知りませんでした。

 

それも複数の方式が存在しているそうです。

 

これらは、今注目を集めている「LoRa」でも「SIGFOX」でもない方式だそうです。

 

それらは、既に海外で十分な事業展開実績を持ち、LoRaやSIGFOXの先輩に当たる存在と言えるそうです。

 

電力や水道のスマートメーターに採用

このブログでは、2つのLPWA方式を紹介させてもらいます。

 

1つは、電力スマートメーターに活用されているIngenu(アンジェヌ)社の「RPMA」(Random Phase Multiple Access)、

もう1つは、水道スマートメーターに活用されているSensus(センサス)社の「FlexNet」です。

 

 

Ingenu社のRPMAは、長谷工のマンション向けに提供されている高圧一括受電サービスで採用されているそうです(図1)。

 

マンション各戸の電力スマートメーターを管理するため、マンション内にアクセスポイント(すなわち基地局)を設置し、定期的(30分ごと)にモニタリングしているそうです。

 

 

Sensus社のFlexNetは、神戸市水道局が行っている水道スマートメーターのフィールドトライアルで採用されているそうです。

 

神戸市内の約10カ所に水道スマートメーターを設置し、水の流量や漏水管理を行っているそうです(図2)。

 

CDMAの技術特性を生かしたIngenuのRPMA方式

ここからは、Ingenu社のRPMAとSensus社のFlexNetのそれぞれについて詳しく述べます。

 

まずは、1つめの紹介事例で取り上げたIngenu社のRPMAです。

 

LPWAに注目が集まっている状況は、SIGFOX、LoRaなどフランスを発端としているためか、欧州での動きが多く報じられている印象だが、米国でも既に事業として根付いているそうです。

 

Ingenuは、以前OnRampという社名であったが最近変更したそうです。

 

同社は、米国におけるスマートメーター向けのネットワークソリューション事業を得意としているそうですが、2016年3月にはナイジェリアでの石油パイプライン向けでロイヤル・ダッチ・シェルと提携するなど、事業領域を広げているそうです。

 

Ingenuの通信方式は、実は携帯電話と縁が深いそうです。

 

Qualcommで、CDMA(Code Division Multiple Access)方式の技術開発に携わっていた人が同社の創設メンバーであり、CDMAの通信特性を生かしてRPMA方式を開発したそうです。

 

SIGFOXは、第一次世界大戦中の潜水艦の通信技術を基にしたものだそうですが、それと比べるとIngenuは新しい技術がベースとなっているそうです。

 

Ingenuは、これまで、38のネットワークを米国中心に展開してきているそうですが、全てプライベート網であり、各ソリューションの構成要素として活用されてきたそうです。

 

その一つが、日本の長谷工アネシスのサービスで使われているLPWA網だそうです。

 

Wi-Fiと同じ2.4GHz帯を使う

同社は、周波数帯として免許不要帯域を使うそうです。

 

この点では、他の大半のLPWA陣営と共通しているそうですが、少し違うのは2.4GHz帯を使う点でだそうです。

 

LPWAは、「速度はいらない」「電波の通りがいい」というのがセールスポイントであるため、セルラーで古くから使われている900MHz帯域や、それよりさらに低い周波数帯域が適していると考えられるそうです。

 

それからすると、2.4GHz帯は周波数が高過ぎ、またWi-Fiで広く使われているため干渉の懸念も多いはずです。

 

これに対し、同社では、「900MHz帯のISM帯(Industrial, Scientific and Medical)は、国・地域により割り当てが異なるため、端末もアクセスポイントも調整が必要だそうです。

 

しかし、2.4GHz帯は、世界共通なので、「チューニングの必要がない」、「Wi-Fiとの干渉も心配はない」周波数帯だそうです。

 

RPMAの特長は、CDMA同様、「干渉に強い」ことだそうです。

 

Wi-Fiエリア下であっても、問題なく通信可能であり、実際に(米国で)動いているそうです。

 

他のLPWA方式は、「パケットロスが多い」が、「RPMAはほとんどない」と当社(情総研)のインタビューに対して同社幹部が語っているそうです。

 

日本上陸は、GE製スマートメーターが日本で選ばれたから

彼らはどうして日本に上陸したのか。

 

実は、彼らが日本をターゲットに上陸してきたのではなく、結果的に上陸となったと言う方が近いそうです。

 

長谷工アネシスが、スマートメーターを使った高圧電力一括サービスを提供するに当たり、より廉価な機器を探していた際に、既に出荷台数規模が大きかったゼネラル・エレクトリック(GE)製のスマートメーターに着目、採用したそうです。

 

そのスマートメーターが対応していた無線通信方式が、「Ingenu」であったという経緯だったそうです。

 

このIngenuは、GE Venturesから出資を受けており、GE製スマートメーターの普及とセットでIngenuの普及が広がるという面もあッタト言えますね。

 

そして、同社は、2016年2月、バルセロナで開催されたMWC(Mobile World Congress)において、世界25カ国に同社の技術をライセンス供与すると発表しているそうです。

 

同社では、これにより、世界の人口の半分をカバーできると言っているそうです。

 

同社は、このライセンス供与で構築されたネットワークを「Machine Network」と称し、これからは公衆網として事業展開するそうです。

 

Ingenuからライセンスを受けた企業は、自社で構築するLPWA網を他社に提供する形だそうです。

 

Ingenuにとっては、海外展開に当たっての収益源を現地通信事業からのライセンス収入とする、新しいビジネスモデルでの事業展開となるそうです。

 

ポケベルの通信方式をベースとしたSensus社のFlexNet

米Sensus(センサス)社のFlexNetについて述べます。

 

同社は、米国本拠であるが、英国での導入実績も十分にあるそうです。

 

彼らの得意領域もスマートメーターだそうです。

 

IngenuのRPMAは、CDMAをベースとしたものであったそうですが、SensusのFlexNetはページャー、日本で言えばポケットベルの通信方式をベースとしているそうです(図3)。

 

これは、同社がページャー事業の会社を買収しているためだそうです。

 

ページャー技術で実装されていた1対多の同報通信などがセールスポイントの1つとなっているそうです。

 

免許帯域で事業を展開

同社は、海外でこれまでソリューションベースでネットワークを展開しているそうですが、Ingenuとは違い、公衆網での事業展開への動きは見せていないそうです。

 

同社の特徴は、実は周波数帯の利用にあるそうです。

 

英国では、400MHz帯で周波数免許を持つArqiva(アーキバ)社と提携し、同社の免許帯域でネットワークを展開しているそうです。

 

また、米国では、同社自身が周波数免許を取得しているそうです。

 

このように、同社の事業は、多くのLPWA陣営が免許不要帯域で展開しているのに比べて、やや異質だそうです。

 

免許帯域を使うメリットとしては、やはり他の通信方式との干渉を回避しやすい点が大きいと言え、通信品質の安定性に寄与するところだそうです。

 

国内でSensus方式を採用した事例としては、神戸市水道局の水道スマートメーターのフィールドトライアルがあるそうです。

 

このケースでは、280MHz帯を使っているそうです。

 

これは、総務省がセンサーネットワーク用途を想定して周波数整備を計画している帯域だそうです(参考:総務省『280MHz帯センサーネットワーク等に関する提案募集』の結果 2014年)。

 

280MHz帯は、スマートフォンで使われる900MHz帯、2GHz帯、2.5GHz帯、3.5GHz帯、5GHz帯(Wi-Fi含む)といった帯域よりも低いため、電波の通りの面で有利であることは魅力だそうです。

 

Sensus社が、日本に上陸した経緯は、Ingenuとは対照的だそうです。

 

Sensus社自身が、日本に進出したがっていたものの、なかなか通信事業者との相談窓口が見つからないなかったそうです。

 

そうした中、たまたまミライト社を見つけてアクセスし、その結果、同社と組む形で国内展開に動いたという経緯があるそうです。

 

 

多様な用途での広がりに注目

いち早く日本上陸を果たしたIngenuとSensusは、よく見れば、上陸経緯、周波数、事業モデル、通信方式など極めて対照的であると言えますね。

 

しかし、電力水道の違いがありますが、いずれもスマートメーター向けのソリューションとして上陸していますね。

 

スマートメーター自体、国内での普及余地が大きい領域だと言えますね。

 

さらに、他の用途への広がりも期待できる分野と言えるでしょう。

 

海外では、郵便局が家庭に押しボタン型デバイスを配付し、家からそのボタンを押すと郵便局の配達員が集荷に来てくれるサービスがあるそうです。

 

また、街角の公衆ゴミ箱のふたの裏に設置して、ゴミの溜まり具合を役所に通知して、ゴミが溜まったゴミ箱についてだけ収集に向かうといった取り組みもあるそうです。

 

このように、既存のサービスをより効率的に、より便利にする目的で「LPWA」のデバイスが市場投入されていくのでしょうね。

 

今後、日本国内でも、どのような形で「LPWA」が広がっていくのかが注目したいですね。

 

 

 

またね。

 

 

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