なくなってから思う

その人は背中しかみせなかった

もくもくと家族の為に歩んだ

無駄な話しなどせずひたすら前に進んだ

決して器用ではなく、人より一歩も二歩もうしろを

でもしっかりとゆっくりと家族を導いた

家族はその人の背中で

笑ってるのか怒ってるのか感じていた


私もそうなりたいと、思いそうなれるよう歩んだ

でも理解されなかった

父よ、あなたは母とめぐり逢えたこと感謝しているだろうか

娘と息子を守ることすらできない、あなたの息子に何を思う
たくさんの哀しみがわたしをすこし優しくする

たくさんの苦しみがわたしをすこし賢くする

たくさんの怒りがわたしをすこし大人にする

たくさんの涙がわたし心をすこしだけ豊かにする

そんな、すこしだけ優しくて賢い心ゆたかな大人にめぐりあえたら

たくさんの

たくさんの哀しみや怒りや苦しみ、涙の声を優しい心で聞いてもらおうね、
聞いてあげられるよね
悲しい気持ちが一休み

苦しい気持ちが一休み

切ない怒りが一休み

儚い夢も一休み

さくらの花と一休み

哀しさ秘めた娘にも

まだまだ解らぬ息子にも

心休まる時を今