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ヒトや動物はなぜ寝るのでしょう?
実はまだよく分かっていません
以前、このブログでも
睡眠について触れたことがありますね
動物によって睡眠時間も違っていて、
長いものでは、
ナマケモノやコアラが、20時間も
一方、
キリンは、2時間くらいと短い
そのブログでは、
脳が睡眠でデトックスをしている
という論文を紹介したのでした
拙ブログ『脳は睡眠でデトックス』
寝ている間にもニューロンは活動し、
脳内のニューロンのネットワークは
多様なパターンのリズミカルな活動を示す
ということが知られています
ニューロンとニューロンが情報を
やりとりする部分をシナプスといいますが、
記憶や学習とは、そのシナプスの
結合の強さが変わることで実現される
との見方が有力です
シナプスの結合が強くなるときには、
個々のシナプスが大きくなったり
シナプスの数が増えたりします
睡眠によって、
睡眠で無駄な配線を減らすように
シナプスが減るという結果もありますが、
学習と睡眠の関係は
まだまだ分かっていません
今回、
学習直後の睡眠が、学習やシナプスに
どのような効果をもたらすか
を調べた実験結果が報告されました
Yang G, et al. (2014)
"Sleep promotes branch-specific formation of dendritic spines after learning"
Science 344(6188): 1173-1178.
実験にはマウスを使っています
マウスに運動学習の一つである、
ロータロッド学習をさせます
ロータロッド学習というのは
太めのバーの上にマウスを乗せて
バーを徐々に速く回転させたときに
どれくらい長くバーから落ちずに済むか
という運動学習の機能をみるものです
そして、
マウスの一次運動野でシナプスが
増えたかどうかを調べます
論文タイトルの spine (スパイン)は
「とげ」という意味が一番広いですが、
脊柱や背骨といった意味もあります
ここでは、
元の意味の「とげ」に一番近い使われ方を
していますが、少し丁寧にご説明します
ニューロンとニューロンの結合部位
であるシナプスでは
送る側のニューロンの軸索から
受け取る側のニューロンの樹状突起に
情報が伝達されます
実際には、軸索の末端から
グルタミン酸やGABA(ギャバ)などの
神経伝達物質が放出されて
それが受け取る側のニューロンの
樹状突起にある受容体に結合することが
シナプスでの情報伝達の実体です
そのシナプスを
さらに細かくよくよく見ると
受け取る側のニューロンの樹状突起に
出っ張りがある箇所とない箇所があります
この出っ張りをスパインと言います

脳科学事典より
この続きは、次回。。
(つづく)
文:生塩研一
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