昨日のブログは、
腎機能を示す、クリアランス
という指標について書いてみました
『クリアランスって何? ~ 腎臓って、意外にスゴい(5)』
前々回、
遠位尿細管の流量が減ると
輸入細動脈の顆粒細胞から
レニンが放出されて
血流を増やし、血圧を上げる
ということを書きましたが、
腎臓は他にもホルモンを分泌します
例えば、エリスロポエチン
血液中の酸素分圧が小さくなると
尿細管間質細胞で
低酸素応答転写因子の HIF が
核内に移行してエリスロポエチンの
産生を促進します
エリスロポエチンは
赤血球の前駆細胞に作用し
赤血球の増産を促します
酸素を運ぶ赤血球を増やすことで
酸素不足をカバーします
腎不全などで腎機能が低下すると
貧血になる腎性貧血は、
腎臓が赤血球の増産を促すホルモン
であるエリスロポエチンを
分泌しているからなのです
また、
腎臓はビタミンDの活性化にも
関わっています
そもそも、ビタミンとは
体内で合成できない栄養素ですが
実は、ビタミンDは
体内で合成できてしまいます
原料は、コレステロール

(コレステロール)
コレステロールは
血管を詰まらせるだけ
と思われがちですが、
細胞膜を構成物質でもあり
生命維持活動に重要な物質です
コレステロールが代謝を受けて
プロビタミンD3となり
(7-デヒドロコレステロール)
皮膚で紫外線を受けて
4つある環状構造の一つがほどけて
プレビタミンD3 に変わります
プレビタミンD3 は肝臓で
水酸化を受け、さらに、
腎臓の近位尿細管で水酸化されて
活性型ビタミンD(カルシトリオール)
となります
この活性型ビタミンDは
腸や腎臓でのカルシウム吸収を
促進するだけでなく
リン代謝や免疫にも関わります
くる病は、乳幼児の骨格異常ですが
ビタミンDの代謝障害により
カルシウムやリンが吸収されない
のが原因です
日に当たる機会が少なかったり
肝障害、腎障害などで起こりやすい
と考えられています
ときどき、日光浴をしましょう
合成に紫外線が関わっていますから
日焼け止めクリームを塗って
紫外線をカットしては意味がありません
塗らない状態で、ときどき日光浴
それが難しい場合は
食品から補うことになります
カツオやアンコウなど魚に
多く含まれるようです
ただ、
日光浴の方がよいようですので
可能な限り日を浴びましょう
セロトニンも出ますし
あ、終わらなかった。。
すみませんが、
もう少しお付き合いください。
(つづく)
文:生塩研一
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