いやー、暑いですね。
私は通勤などで車をよく使いますが
クーラーをほとんどかけません
やせ我慢をしているというよりは
使わなくても大丈夫なので
しかし、今日の昼は使っちゃいました
夜になっても気温があまり下がりません
体調管理に気を付けないといけませんね
さて、下の記事を明日紹介しますが
【感動映像】2歳で聴力を失った女性が人工耳により「夫の声を聞いた」瞬間映像
ROCKET NEWS 24
記事に出てくる「人工内耳」を
理解するために、
今日は、音が聞こえる仕組みについて
書いてみますね
物には揺れやすいテンポがあります
例えば、
ピアノでは、強く張った弦を
ハンマーで叩いて弦が振動して
決まった高さの音が出ます
そして、弦を叩かなくても、
その高さの音を弦の近くで鳴らすと
その弦は振動するようになります
これを共振現象といいます
さて、
音は空気の振動ですね
音を出すスピーカーを見てみると
コーン紙を張った膜が小刻みに
振動しています
これは空気を振動させているのですが
その震えが速いと、高い音が
ゆっくりした震えだと、低い音が出ます
音を聞くときは
その逆をやっています
つまり、
空気の振動を 鼓膜で受けて
それが鼓膜の奥の3つの耳小骨
ツチ骨 → キヌタ骨 → アブミ骨
に順次伝わって、アブミ骨が
蝸牛の前庭窓を振るわせます

難聴と補聴器の情報サイト「みみから。」さんより
蝸牛の入口の脇には
以前、紹介した前庭があります
図で、輪っかみたいな所です
頭を傾けたりするのを感じる
前庭という器官でしたね
『頭を動かされたのを感じる仕組み(1)』
蝸牛はその名の通り
カタツムリの形をしていて
穴が上の階と下の階に分かれています
音の振動が入るのは2階の前庭階で
奥まで伝わると1階の鼓室階を伝って
蝸牛窓から出ていきます
2階の奥には中2階のような
小部屋の 中央階があります
音の情報は
この蝸牛を通る間に処理されます
音の情報を処理するのは
中央階の床にある コルチ器で
基底膜の上に有毛細胞が乗った
構造をしています

meddic.jp さんのサイトより
基底膜は蝸牛の奥にいくに従って
幅が広くて柔らかくなっていて、
入口付近では高い音で振動し
奥にいくほど低い音で振動します
このとき、基底膜が振動するのは
最初に書いた共振のためです
場所によって、基底膜が共振する
音の高さが違うのですね
音の高さの成分を分析している
という意味で フーリエ変換を
しているわけです
音の高さに対応した所の基底膜が
共振しますと、
その膜の上にある有毛細胞も揺れます
有毛細胞には 感覚毛があって
感覚毛も揺れます
感覚毛の先端同士はつながっていて
そのつながったところに
カリウムイオンチャネルという
普段は閉まっている穴があって
感覚毛が揺れると、機械的に
それが開くようになっています
感覚毛が伸びた中央階は
内リンパ液といって
細胞内液と同じように
カリウムが多く含まれます
ですから、感覚毛が揺れて
カリウムイオンチャネルが開くと
有毛細胞に中にカリウムイオンが
流入して、元々マイナス電位だった
有毛細胞内が脱分極を起こして
その情報が蝸牛神経に伝えられます
蝸牛神経からの情報は
いくつかのニューロンを経由して
最終的に大脳の聴覚野に伝わります
ちなみに、
前庭階と鼓室階には外リンパ液
が満たされていて
細胞外液と同じように
ナトリウムが多く含まれます
ついでに、
有毛細胞には
外有毛細胞 と 内有毛細胞
の2種類があって、
外有毛細胞は3列
内有毛細胞は1列で、
基底膜の上に整然と並んでいます
内有毛細胞からの情報は求心性
つまり、
感じた音を脳に伝えるだけです
外有毛細胞には
脳に音を伝える求心性のニューロン
だけでなく、
脳からの情報を受ける遠心性の
ニューロンもつながっていて、
より複雑な処理に関わっていると
考えられています
音の情報は共振現象を利用して
処理されていたのですね
(おしまい)
文:生塩研一
お読みいただきまして、ありがとうございました。
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