こう暑い日が続くと
早くも夏バテしそうな予感が。。
美味しいものでも食べて
元気をつけないといけませんね
美味しく感じるには、
そのときの気分、雰囲気、会話など
いろいろな影響を受けますが
生物学的にみると、
味を感じるのは「舌」です
では、
舌のどこで感じるでしょうか?
舌を鏡でよく観察してみましょう
赤いポツポツが見えますね
これを、茸状乳頭といいます
舌の側面には葉状乳頭があります
それから、舌の奥の方は
表面の様子が変わりますが
その変わり目の手前に
十数個ほど横に並んだ
大きめの、有郭乳頭があります
これら3つの舌乳頭にあるのが
味を感じる「味蕾」です

慶大SFCのサイトより
それぞれの舌乳頭に複数の味蕾があり
舌全体では、5,000~10,000個の
味蕾があります
そして、それぞれの味蕾には
100個くらいの味細胞があって
5つの基本味に反応します
その基本味は、
塩味、酸味、甘味、苦味
それから、うま味です
うま味は、
日本人が発見したもので
英語でも umami と表現されます
1908年、池田菊苗が
昆布から、うま味成分として
グルタミン酸ナトリウム
を単離したのが最初です
調味料の「味の素」のことです
2000年には
グルタミン酸の受容体が発見され
うま味の認知度も高まりました
Nelson G, et al. (2000)
An amino-acid taste receptor
Nature 416: 199-202
以前は、舌の場所によって
5つの基本味に帯する感度が違うと
言われていましたが、実際には
どこでもあまり変わらないようです
舌の上面(真ん中とか前側)には
あまり舌乳頭が、つまり味蕾が
あまりなく、味の感じ方が弱いです
試しに、塩や砂糖を
舌の真ん中あたりに置いたときと
舌の横の縁辺りにあてたとき
とで比べてみてください
横の方が
味を強く感じられるはずです
味細胞は10日くらいで
新しいものに更新されます
結構速い周期ですね
高齢者では味蕾の減少などによる
味覚の低下で、濃い塩味を
好みがちになります
ちなみに、
辛味は基本味には含まれません
その主成分は、カプサイシンで
痛みに分類されるからです
(つづく)
文:生塩研一
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