渋谷に『はち賀』という100年続いた馬刺し屋があった。ご主人が亡くなってもうそのお店はないんだけど。
当時僕はグルメ番組のディレクターをしていて地方ロケから帰ってくると必ずそのお店に寄った。
というより職場の近くにあったからホントによく通っていた。
夏でも冬でも焼酎のお湯割りに梅干し、で、お通しのように馬刺しが出てくる。
その御主人が僕に云ってくれた言葉がある。
「プロ同士話しをすると楽しいよ」
とても嬉しかった。
コロッケ美味しかった、塩で食えと教えてくれたのも御主人だった。
ん?ご主人?おっちゃんって呼んでいたな。
ある日、おっちゃんが味噌汁を運んでくれたときに
何の具が入っていたか忘れたけどジャガイモの味噌汁の話しを同席した相手をしてたら
何分か経ってからくし切りのジャガイモが入った味噌汁が出てきた。
美味かった。
それから僕が作るジャガイモの味噌汁はくし切りなんだけどね。
お金を落とすだけお客としてではなく、プロとして認めて接してくれたことが嬉しかった。
手が空いたときは僕がいるテーブルに着いて美味しそうに煙草を吹かすおっちゃんだった。
なんか思い出しちゃったよ。
