母が教えたかったこと | 日刊ぷらすれっど -落書き編- presented by plusRed

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高橋英夫『西行』(岩波新書)を読んだ。



上田三四ニが『西行・実朝・良寛』(角川書店)の中で西行のことを「随縁随興」と云っている。高橋英夫は「月が満ちればその縁に随(したが)って月を詠じ、花が咲けばそれが憧れを誘うがゆえに、その興に随って花を歌うというだけのことだ」と説明をしている。



僕もそう、目の前のものしか信じない。アンディ・ウォーホルといっしょさ、平面なんだよ、奥行はない。



良かった、読んで。



母が教えたかったことがわかった。母が望むこと。



片岡義男の『そして私も目を閉じる』の中で女性のこんなセリフがある。



「そうよ。ただ単に忘れられない人とか、そういうことではなくて、記憶だけしてもらっても、しょうがないのよ。そこからはなにも生まれないから。私は生れ変わりたいのかしら。私をきっかけや原料にして、なにかを作って欲しいの。あなたは、なにかを作る人かな、と私は思うの。私の直感」



記憶だけじゃあダメなんだ、その人を原料にして作らないといけない。



故人の姿はない。だから姿が見える者たちにするべきなんだ。