覚悟していたのに僕を産んでくれた女性の死がこんなに辛いとは思わなかった。
思い出すよ、下手くそな料理。
ずっと働いていたからさ、時間がなくて手の込んだ料理なんて一切しない。たまにホットケーキを焼けば焦げてるし、代わりに僕が作るようになった。揚げドーナツは美味しかったけどさ。
思い出がいっぱい頭の中から溢れ出てくる。ちくしょー、涙が止まらない。ここ、ファミレスだぜ、田原町のサイゼリヤだぜ。ゴールだぜ。途中知らせを聞いて、なんでここまで走って来たのか。僕にも分からない。その知らせを聞く前に今日のゴールは決めていたから、3時前に着くからランチと白ワインを頼もう、って。
白飯を口に運ぶ度に母親の姿を思い出す。鮮明に思い出す。母親の姿も声も、いづれその記憶は薄れて行くんだろうに。
こんなことブログに今投稿しようとは思わなかった。友達にも心配するから今教えたくなかった。
でもな、今の記録として、記録は今しか残せないんだよ。
いつも軽トラック乗っていてさ。授業参観も軽トラに和服だぜ、笑っちゃうよ、
牛肉がミルク臭いといって食べさせてくれないし。牛肉の存在知ったのは中学生と時だぜ。
離婚してさ、兄弟三人育ててくれて。朝から晩、いや深夜まで働いて。
いい思い出なんかひとつもあげてない。
いっしょに大好きなお酒…、
僕の中学一年生の誕生日に母親はウィスキーをプレゼントしてくれた。
高い酒だって。
トリスだよ(笑)
大好きなお酒もいっしょに呑む機会なかったな。
お疲れ様でした。ホント、お疲れ様でした。
ゆっくり休んで下さい。
僕も何れそちらに行きます。その時はいっしょにお酒を飲みましょう。
ありがとう、お母さん。
多寡が、一人の老婆が死んだこと。誰が涙するものか。
でも、貴女が残した子供は貴女の死を悲しんでいます。
