久しぶりにショクシツされちゃった。
「お仕事ですか?カメラマンですか?」
アキハバラのメイドさんがいっぱい立っている路地裏で写真撮ってた。言っておくけど、メイドさんにカメラを向けていたわけじゃあなりません。工具を路地から眺めていただけです。
5月からホコテン再開するかも。お巡りさんが言っていた。あの事件の日、僕は浅草で仕事をしていて事務所へ帰る途中、万世橋を通ったんだ。物々しい取材陣が警察署の前にいた。その時はまだあの事件のことは知らなかった。
今日も人の表面を撮ってきた。まあね、写真は表面しか撮れないんだけど。
「ナイフなんか持っていませんか」
「ああ、持っているよ。オルファのナイフ」
当たり前のように僕は答えた。
ナイフが凶器になるならカメラも凶器なる。道具は使う人によってカタチを変えるんだな。
あ、そう云えば昼間に駒形橋を自転車二人乗りで信号無視してかっ飛ばしていた高校生、お巡りさんが追っ掛けていたけど捕まったんだろうか。とてもエールを送る気にはなれない。違うだろ、自転車の使い方。