写真には作法があってね、撮る前にやらなければいけないことがある。
今、夜の丸の内を撮っているんだけど
東京駅の前に気になっている屋台がある。
時間が早いせいか お客さんが少なく
昨日は お客さんがいなくて
今日 お客さんがいなかったら入ろうと思ったら…、
いなかった。
で、一度は通り過ごしたんだけどUターンして入ってみた。
還暦過ぎたおじさんがやっていてね
耳にピアス 少し派手目の銀の指輪をしていた
がんも 大根 ちくわ と 冷酒を頼んで
あーだ こーだ と話していると
一組のカップルが入ってきて 後で聞くと夫婦だったんだけど
旦那さんは身長180cm 奥さん146cm あはは 帰り際に聞いたんだけどね
大阪から旦那さんの転勤で上京してきただって
おでんの屋台 憧れていたんだってさ。
その夫婦が帰った後は
常連らしき昭和32年生まれの男性がひとりで入ってきて
フルシーズン ビールなんだってさ
何故 年齢を知っているかって?
何故か 学校給食の話になって 今まで一番まずい飲み物は脱脂粉乳って云っていた
そのあとに その人の知り合いが入ってきて その人は昭和49年生まれで
ミルメークの話しで盛り上がった。
その時点では僕は四合飲んでいた。
一杯のつもりが気がついてみえば四合
「みんな おんなじだよ」 と 昭和32年生まれの男性が言った。
丸の内、高層ビルが乱立している場所で こんな空間があるんだね。
どんな仕事をしているのかわからないけど
屋台は職業も学歴も関係ない
気取ることもなく 初めて知り合った人と話せる場所は
地面を足の裏で感じなければいけない。
写真の作法ってのは 今日は撮ってはいけないんだよ。