今日はちょっとシビアな話題です。

「おとなの発達障害」って聞いたことありますか?

 

大人の発達障害が職場にいたら・・・?

が今日のテーマです。

 

 

 

おとなの発達障害とは?

おとなの発達障害とは、

簡単に言うと、社会人として求められる能力について

要求水準に達していない発達状態が、

大人になっても継続していること。

 

大まかに分けて、

コミュニケーションが苦手な人たちと、

行動のコントロールが苦手な人たちが代表的です。

これらが合併している人もいます。

 

コミュニケーションが苦手なタイプは、

・そもそも口下手で、人と交わるのが苦手

・雑談のような意味のない会話が苦手

・本音と建前を使い分けるのが苦手で、なんでも理屈をこねて嫌われる

・空気が読めない

・相手の意図や気持ちをくみ取るのが苦手

・表情が乏しく、相手に自分の気持ちを理解してもらいにくい

・臨機応変な対応が苦手(反対にパターン処理やルーチンは得意)

・理屈で相手を過度に責める

などの特徴があります。

 

行動のコントロールが苦手なタイプは、

・仕事上のうっかりミスが日常茶飯事

・集中力が極端に短く、いつもせわしない

・イライラしたり納得できないと

 相手に攻撃的な言葉を使ってしまう(わりと自覚がない場合が多い)

・自分が言ったこと、人から聞いたことの記憶が定かでない

・いつも行き当たりばったりの行動(反対に発想が突飛で良い)

・遅刻が多かったり、締切を過ぎることが多い

・自分の課題を最後までやり遂げられなかったり、面倒な作業を避けようとする

などの特徴があります。

 

※これらの特徴はあくまで代表的なものであって、

 実際にはこれ以外にも症状はありますし、

 これらの全てが当てはまる訳ではありません。

 

もともと発達障害は小児領域で扱われていましたが、

発達障害の子どもたちが成人したり、

ごく軽度の発達障害のため社会人になってから問題が表面化したり、

子どもの頃に対応を先送りされたりしたことで対応が遅れたり、

などのことから、

成人でも対応が必要になりました。

 

診断名こそ同じですが、

成人には成人の症状の特徴があります。

 

私は0歳から70歳くらいまでの発達障害をずっと見てきたので、

それぞれの世代、地位での特徴や困りごとがあります。

 

ただ、どの年齢を通しても言えることは、

正しい対応をすれば、症状は軽減していくこと。

発達障害の特徴とうまく付き合っていけること

 

今では大人の発達障害は珍しいことでなく、

ご自身にその特徴が見つかったり、

周囲の人がその診断を受けてもおかしくない時代になりました。

 

 

支援者の支援が少ないという現実

今では社会的な支援体制も増え(十分とは言えないですが)、

発達障害の雇用にも支援が入る体制になりつつあります。

 

発達障害の症状は、本人にはどうしようもないものも多く、

周囲の理解と協力が欠かせません

 

そのため会社での業務は、ご本人の長所を活かせる範囲に調整したり、

周囲の人と協力する必要が出てきます。


するとたいていの会社は、

「Aさんは発達障害だから配慮してあげて。マネジメントお願い」

というように、

BさんがAさんの仕事をカバーしたり、サポートする役割につきます。

 

しかし、ここで問題が1つ生じます。

任されたBさんに発達障害の対応について知識がない場合がほとんどです。

知識がなくて当然です。

 

任されたBさんは、

Aさんとの仕事の中で、驚くことが多発します。

(以下はあくまでも例で、これに当てはまらない方もたくさんいます)

 

・ずっと前に指示したことが、いつまでたっても手付かず(なのに相談もない)

・お客さんとの意思疎通がうまく行かず、トラブルが多発する

・何度も繰り返し言っていることなのに、また同じミスをする

・言語表現が特徴的で、Aさんの言っていることが分からない

・好きなことしかやらない(ように見える)

・人によって対応を変える(上には丁重に、下には偉そうに、など)

 

もしAさんが上司の場合には、

・小さなことで必要以上に激怒する

・指示がコロコロ変わる(自分が言ったことを忘れている)

・指示の意味がわからない

などもあるかもしれません。

 

そうなってくると、今度は周囲の人(Bさん)が

次第にうつ状態へと進行していきます

 

理解のある会社ならいいですが、

そうでない会社は、ほとんど「Bさんに押し付け状態」になり、

今度はBさんの仕事に支障が出てくる状態に陥ります。

 

Bさんには、Aさんへの嫌悪感が募ります。

それでも会社は面倒はごめんなので、Bさんに手を貸しません。

Aさんが上司の場合「悪いのはBさんだ」と責めるので、

Bさんもそう思い込まされて追い込まれていきます。

 

その結果、本当にBさんがうつ状態に陥ったり、

あるいは、いっぱいいっぱいになって攻撃性が増してきます。

 

最悪の場合、Bさんが休職や退職を考えるようになったり、

病院で治療を受けることになります。

 

これは「カサンドラ症候群」と言われる状態です。

 

今までは、

アスペルガー障害(発達障害の1つで、知能が高く、対人関係が苦手)の

夫を持つ妻に生じる典型的な状態として知られていました。

 

でも今は、私の経験上ですが、

会社でAさんとパートナーを組んでいる職場関係者にも

カサンドラ状態が見られるようになりました。

実際に相談もあります。

 

でも、カサンドラ症候群を専門的にケアしている医療機関は少ない上、

ご自身がカサンドラ症候群だと気づかずに悩んでいる人が多いのが現状です。

 

発達障害をもつ人への支援は、ここ10年で随分広まりました。

でも、発達障害を支援する人への支援は、ほとんど進んでいません

 

今まで周囲の人への支援としては、家族が中心でしたが、

今は会社で共に働く人たちへの対応が急務です。

 

私は決して、発達障害は周りに害を振りまく人などと言っている訳ではありません。

 

問題は、

対応を知らないのに、対応を迫られることには無理がある、ということです。

 

 

 

 

自分はカサンドラかも?と思う人へ

もしもあなたの周りに手にあまる人(Aさん)がいて、

自分へのメンタルに影響を及ぼしていると感じていたり、

やるべきことに支障が出たりしているなら、

そのAさんを、一人で抱え込まないことが鉄則です。

 

Aさんを一人で対応して何とかしようと思うのは

間違っています

 

Aさん自身にも、コントロールできない症状なのです。

 

他人であるあなたに、どうこうできるものではありません。

Aさんも、あなたという理解者を失うことは願っていないはずです。

 

家族でも一緒。

どんなに信頼している上司でも、

どんなに助け合った同僚でも、

どんなに目をかけている部下でも、

他人をコントロールすることは、誰にもできません。

 

もちろん、専門家の手を借りるのが1番です。

適切な対応の仕方を知れば、トラブルが軽減することは十分にあります。

 

でも、気軽に相談できる専門家が近くにいる方が珍しいですよね。

そうなれば、

必ず複数人(チーム)で、Aさんを支援することを第一に試してみること

強く強くオススメします。

 

その方が、より良い対応策が考えられますし、

Aさんにも自覚が出やすくなります。

 

Aさんが発達障害の診断を受けているかどうかに関わらず、

「そうかも知れない」と思ったら、

大人の発達障害の本をこっそり参考にしてみてください。

 

この業界は真面目な人が多いので、

まだまだwebよりも、書籍の方が情報が多いです。

 

場合によっては、Aさんご本人とゆっくり話して

お互いに対策を練り合うことが有効な場合もあります。

 

決してAさんを責めるような形にせず(決裂します)、

「こうした方がもっと上手く行くんじゃないかな?」という提案で

お互いに打開策を探ることがポイントです。

 

 

熊しっぽ熊からだ熊からだ熊あたまクマムシくん音符

 

吉野加容子

博士(学術)、臨床発達心理士

 

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