子どもを叱っても、すっかり忘れちゃう。

何度も同じことで叱る。

「叱ったのに効果がなかったな〜」と感じることはありませんか?

 

あれだけに言ったのに、

あんなに心を砕いて説明したのに、

「あのときの苦労はなんだったんだ!」

 

私にも、そんな経験は山ほどありました。

「君の脳みそに、あのときの記憶よ、カムバック・・・笑い泣き

 

子どもの記憶はあっけないもの。

大人を叱るようには行きません。

 

そこで今日は、叱ったことが子どもの記憶に残りやすくなる

ちょっとしたコツ2つをご紹介します。

 

 

 

 

その1 「1場面=1メッセージ」の鉄則

まず叱る場面では、叱る側が冷静であることが大切です。

 

なぜなら、これからご紹介するコツを実行するためには、

感情がヒートアップしていては難しいからです。

 

そのコツとは、

「1場面 =1メッセージ」で叱ること。

 

子どもの記憶の容量は、大人が考えるよりも小さいのです。

子どもが大人顔負けに喋るからと言って、

記憶の容量まで大人顔負け・・・というわけではありません。

 

だからこそ、1つの場面で伝えることは、

1つのメッセージに絞ることが大切です。

 

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例えば、よくありがちな場面を想定してみましょう。

 

ゲームは30分だと約束したのに、30分たってもやめない・・・。

最初は優しく言っていたけど、もう何度目の声かけか分からなくなって、

ついにお叱りモードに。

 

で、「ゲームは30分」と約束を確認する。

子どもも頷くし、ゲームも一応やめる。

 

でも、ちょっぴり子どももご機嫌ナナメで、

ゲームをその辺に置いて、次の行動に移ってしまった・・・。

 

こんなとき、普段からきちんとされている親御さんほど言います。

「ちゃんとゲームを片付けてから次のことをしなさい!

 ゲームを粗末にするなら、もうゲームやらせないよ!」

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1度叱られた直後に、また追い討ちをかけて叱られる。

こんな「泣きっ面に蜂」状態、よくあるはずです。


確かに、何か悪いことをしたら、即座に対応することは有効です。

事前に何もないときなら、すぐに手を打った方がいい。

 

でも、この状況では、今じゃないんです!

「いつやるの?今でしょ!」じゃないんですガーン

 

子育てはタイミングが命。

 

「ゲームは30分」というメッセージを投げかけた場面では、

できれば違うメッセージは後回しにするのがベターです。

 

なぜなら、記憶には

「最後に言われたことが優先的に記憶に残る」

という法則があるから。

 

1番伝えたかった「最初に言ったこと」が、

2つ目のメッセージによって消えてしまう可能性があるのです。

(悲しい・・・)

 

もちろん、小学校高学年や中学生以上になって、

記憶の容量が十分に育っていれば、

1度に2つのことを言っても

両方とも守れるようになるかもしれません。

 

でも、そうなるまでは、しばしの我慢お願い

 

正直ケースバイケースの判断で、とても難しいですが、

特に9歳以前は、お子さんの記憶の定着をよく考えて対応してみましょう。

 

叱る方が、頭を冷静に保って、

「1メッセージで締めくくる」という意識を持つことで

叱ったことが、定着しやすくなることが期待できます。

 

かと言って、ゲームを大人が片付けてしまっては

子どもの成長のチャンスを奪ってしまいます。

 

ゲームを片付けさせるのは、少し時間を置いてから。

「ゲーム、そんな所にあるね」

「さっき、そのままで行っちゃったね」など、

さりげなく声をかけて、子どもにも冷静に状況を認識させ、

子どもが片付けられたら、すかさず褒めることで学ばせましょう。

 

 

 

 

その2 「叱る場面に参加させる」コツ

2つ目のコツは、叱る場面に子どもを参加させること。

 

叱る場面は受け身になりがち。

 

ずーっと大人の話を聞かされて、

「気が済んだ?」みたいな顔をする子どももいますよね。

 

正直、これでは叱った効果が長続きしません。

能動的に、子どもが動く場面を作り出しましょう。

 

手っ取り早いのは、

1.言わせること

2.動作させること

です。

 

約束したことを「言ってごらん」と促す。

そして「指切りね」と動作させたり、

その場で「やってごらん」と行動を促す。

 

最後は、「上手に○○できたじゃん!」と褒めて終わる。

 

このように、子どもが能動的に関わるポイント作ると、

子どもの記憶に定着しやすくなります。

 

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子どもを叱る方法は他にもたくさんノウハウがあるので、

続きはまた後日、ご紹介しますね。

 

 

熊しっぽ熊からだ熊からだ熊あたまクマムシくん音符

 

吉野加容子

博士(学術)、臨床発達心理士

 

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