7月、自分の誕生日の2日後に、人生で怖いことベスト1だった出産を乗り越えて母になった。
だって「自分の体から人間が出てくるってどういうこと!?!?」という身体的に何が起きてるかよくわからない恐怖と、
ほとんどの経験者が死ぬほど痛いっていう陣痛や出産の痛みへの恐怖と、
そして精神的に「人の親になる」という重圧への恐怖、
経験したことのない色んな怖さが全部、一気にやってくる。
その上コロナの影響で立ち合い出産も面会も全て禁止で、夫と1週間も隔離されて人生最大かもしれない試練を一人で乗り越えなきゃいけない。
とはいえ無痛分娩を選んだので、結果として出産自体は全く痛みもなくすんなり安産で、分娩台乗ってからわずか5~10分で生まれたし赤ちゃんも元気だったので我ながらあっぱれな出産だったと思う。笑
むしろ、予定日が7月末で計画出産日がその2週間も前だったので、それより前に生まれるパターンは想定しておらず、計画出産日よりさらに前倒しで陣痛が来た時「また前駆陣痛か〜」と勘違い。一晩も本陣痛を我慢してしまったのでそっちの方がよっぽど痛かったwww前駆陣痛にしては全然おさまらないし、時間的にも結構長いな〜?と思って早朝に一応病院に電話確認したら本陣痛じゃない!?ってなりあまり心の準備が出来てない状態で急遽病院にいくことにwww
だって、ネットで調べたら前駆陣痛と本陣痛の痛さは全然違うので絶対に区別がつくとどの記事にもあったから・・・
私の場合は前日にも前駆陣痛があって、その痛みと似てる気がしたんだけど、徐々に強まって来てたから多分痛みに慣れちゃって「噂に聞くほど、我慢できないほどの痛みじゃない。。。」とずーっと思いながら一晩我慢してしまったのだwあと、子宮内膜症を経験してたり生理痛が普段から重め?な方だったのもあって痛みの経験値を積んであったのかも。笑
病院がとおいから、行って帰されるパターンだとしんどいな〜という思いもあったけど、結局病院着いたら2分間隔になってた。その時点でも割と立ち歩いてたんだけども。ビビり倒してたけど、自分で思ってるより痛みに強い人だったのかもしれない・・・w
臨月に入ってからの急な死産の話や胎盤剥離の情報に怯えながら、1日1日、「今日も何事もなく無事にお腹の中にいてくれてありがとう」と感謝をつないで迎えた出産。毎日自分の中で奇跡が起きてるんだなぁと、まだ会ってないけど可愛くて尊い自分の赤ちゃんをお腹の上から撫で撫でした日がとうとう終わった。
麻酔を入れて促進剤を入れて、お産が進むのを待っている間、ずーっと心の中で赤ちゃんに話しかけてた。
この世界は辛いことも苦しいことも、汚いことも理不尽なことも、色んなことがあるけど、それを上回るくらい素敵な人がいっぱいいて綺麗なものがたくさんあってワクワクできることがたくさんあって、最高にキラキラしたところだよ。君のことを私が幸せにすることはできないけど、人は自分自身を幸せにすることしかできないけど、でも幸せになるように全力でサポートする。私に世界が素敵なところだと教えてくれた人がいっぱいいるように、きっと君にも教えてくれる人がいっぱいいる。だから、お腹から出る時は怖がらないで。君は幸せになるために、この世界を楽しむためにここにやって来る。だから大丈夫。一緒に頑張ろうね。って。
その声を聞いてくれたのかわからないけど、ほんとにお産の進みが早くて生まれる時もすうっと出てきてくれた。
元気な産声と共に出てきた、想像よりずっと小さな我が子を見た瞬間「やっと会えた!!!」という思いと、何より子供が無事だったことにホッとして涙がボロボロ出てきた。
妊娠期間中は我慢の連続で大変な思いもしたけど、一人っきりの出産は怖かったけど、やっぱり君に会えて私は最高に幸せ。母親にしてくれてありがとう、無事に健康で生まれてきてくれてありがとう。
母になってから、今まで知らなかった色んな気持ちを知ったよ。
むしろ子供を持つことにはネガティブな思いが強くて、心配事や怖いことだらけで、できることなら身軽でいたかった私だけど、そういう全部をひっくり返すくらい小さな命が尊い。
これが単なる生物としての本能とか母性なのかもしれないけど、でもなんというか、命って素晴らしいなってシンプルに心の底から思えるようになった。
どうか自分の子供が苦しい思いをすることが少ない人生を送れますように、たくさんの人に大事にされて愛されますように。健康で笑顔で、幸せに生きられますように。
私たち両親は、とても君のことを大事に思っているけど、きっとずっと一緒には生きられない。最後までずっと守ることはできない。でも、「愛された記憶」を少しでも多く持っていて欲しい。それが人の安全基地になって、その人を強くするということを知っているから。まだ生まれて一ヶ月もたっていないけど、人は生まれてから全ての記憶をちゃんと持って生きるらしい。思い出せないだけで。
思い出せなくても良い、そういう素敵な記憶が人を支えることがあると思うから、愛情を伝えられるだけ伝えたい。
時間を超えてその記憶が子供を守ってくれるって、なんか魔法っぽくて素敵だよななんて思ったり。
自己満かもしれないけど。笑
人の幸せをここまで強く、心の底から思うことって他にないかもしれない。
親になって、というより親にしてもらって、そう思う。
親が子供に教えられるのは単純に「この世界の」仕組みやルールだけで、本当に大事なことは子供から教えてもらう方が圧倒的に多いのかもなぁと思う今日この頃。
人間としてもまだまだ未熟な母ですが、できるだけ人として対等に君と向き合って、この世界では少しだけ長く生きた先輩としてできる限りのことはしたいし、たくさんたくさん愛情を注ぎたいと思っています。
すでに産んだ時よりひと回り大きくなっていることに嬉しさと寂しさを感じてる母だけど、1日1日を大切に過ごして行きたいな。
これからよろしくね。全力で「生きること」を楽しんでください。素敵な世界にようこそ!!