plumです。
53歳、主婦。
虚弱体質だったわたしの、幼少期からの半世紀を書いています。
左上の奥から、ものすごく苦労して器具を入れているのを感じながら、とにかくここからは
耐えるのみ
でした。
ペンチみたいなもので、どうやら抜く親知らずの歯はつかめた様子。
しかしこの、歯を捕らえるまでの間、相当に骨を削ったりしているようで、ものすごい音がずっとしていました。
完全に
頭の中が工事中
の状態で、ガンガントントン、金づちを打つような音がずっとしていたかと思うと、抜くときには
メリメリメリメリーッ
「メリメリという擬音語はこういう時に使うんだな」と、寝そべったまま妙に冷静に感じていました。
歯を掴んでもなかなか抜けなかったらしく、しまいには
「頭押さえてて!」
執刀医が叫び、助手とみられる人が右側から頭が左にひっぱられないようにぐーっと抑えて頭をキープ。
反対側から執刀医が渾身の力で、まるで畑から大根を抜くようにググーっと引っ張り続ける。
「もう一回いくよ!」
また、助手が頭をしっかり押さえ、執刀医が左から引き抜く。
これを何度か繰り返し
「抜けたーっ」
わたしよりも執刀医のほうが強い達成感を感じているようでした。
興奮気味に
「抜けたからね!終わったよ!ふうぅぅーっ」
この最後の一本だけで一時間かかりました。
その間、ずっとその工事中の轟音に耐えていたわたしは、もうこの時点で言葉を発することもできないほどグッタリ。
ま、とりあえず終わったことはホッとしたけれど、、、
この直後、意外な困りごとがまた生じることになります。