plumです。

 

53歳、主婦。

 

虚弱体質だった幼少期からの半世紀を記しています。

 
 
 

 

 

 

 

早朝から着物の着付けに出かけ、卒業式が始まったのは午前10時くらいだと思いますが、続々と袴姿の卒業生たちが学内に集っていました。

 

普段とは全然違う着物姿のわたしをみて、先生方が

 

 

「おぉ~っキラキラ

 

 

と、いかにも「馬子にも衣装だねぇ」的な視線を浴びつつ、師匠と写真を撮ったりしていました。

 

 

いよいよホールに入り、卒業式開始。

 

 

そこでの学長のお話などはまったく覚えていませんが、

 

少なくとも同じホールで4年前に

 

 

絶望の入学式

 

 

を迎えた時とは全然違う気持ちで、誇らしい気持ちで列席しました。

 

「誇らしい気持ち」というのは、誰に対してでもない、まさに自分に対してであり、

 

 

4年間、やれるだけはやった

よくやった、わたし!

 

 

という気持ちです。

 

 

ホールを出ると、同じ打楽器の後輩たちが花束をもって迎えてくれました。

 

この時の母は非常勤になっていたため、教職員としてなのか父兄としてなのかよくわからないまま出席しており、式の後、師匠と母と3人で写真を撮りました。

今現在では師匠も母もこの世にいないのが、ほんとうに寂しいですが。

 

 

その後は専攻別に分かれて卒業証書を一人ずつ渡されます。

 

わたしたちの学年だけ前の席で、後ろにはたくさんの後輩たちが見守ってくれています。

 

 

 

つくづく思いました。

 

 

たくさんの仲間がいたから、充実した大学生活を送れたのだ

 

 

と。

 

 

入学前は「音大打楽器科」というものに対し「ひとりで打楽器を研究する」みたいなイメージしかもっておらず、オケやブラスなんて別にやりたくもない。。。と思っていたわたしが、楽器の特性もあって

 

 

ひとりでは何もできないのだ

 

 

ということを学んだ4年間。

 

 

逃げたくて逃げたくて仕方なかった初めの一年間。

なのに、一人しかいなかったから逃げ場がなく「なんでわたしが、、、」とゲンナリしながら致し方なくいろんな体験をしていくうちに、いつの間にか自分の成長になっていた。

 

 

卒業式の日になってようやくこんなことに気づいたのは遅すぎますが、

 

 

この時はもう、自分の周りのすべての方に

 

 

感謝

 

 

でいっぱいでした。