plumです。
53歳、主婦。
虚弱体質だった幼少期からの半世紀を記しています。
ボディコン服を改造して作った衣装を着て、いよいよやってきた
卒業演奏会
われわれ管打楽器は一期生のため、管打楽器の卒業生は初めてということで、当然、卒業演奏会に管打楽器の学生が登場するのも初めて。
前年まではピアノ、声楽、弦楽器のみだったわけで、とりわけ、それらの専攻では考えられない
何十種類もの楽器を並べて演奏する
わたしの打楽器のソロというのは、先生方からも珍しがられていました。
当日は事前に頼んでおいたたくさんの後輩たちに学校で荷物の積み上げをしてもらい、打楽器の後輩たちとともにホール入り。
あくまでお手伝いなので、お手伝いの人たちにはわたしの楽屋を一緒に使ってもらいました。
オケの演奏会では「オケ女性」と大雑把に振り分けられ、一部屋に何人もで過ごしましたが、この日は同級生の管楽器女子と二人きりで一部屋をあてがわれました。
ほかの同級生たちも、日ごろのソロなんて試験だけなので、着たこともないようなドレスをみんなまとっていました。
本番中は写真撮影ができないため、プロのカメラマンさんはリハーサルで写真を撮ります。
そのため、リハーサルの時点から本番と同じ衣装をきて臨みます。
わたしの出番は18時ちょうど。
セッティングに時間がかかる楽器ということで「休憩のすぐ後」にしてもらっていました。
後輩たちが手際よく場みりをして、おかげでわたしはほんとうに演奏に集中することができました。
リハーサルと本番の間にも、続々と花束が楽屋に届きます。
今思うと、こんなことはなかなか経験できることではなく、その後演奏活動をしていないわたしにとっては「最初で最後」のステージ。
すごく貴重な経験でしたが、この当時は数々の演奏会が続いたりして、ただ目の前のことをこなすだけで精一杯。その場では大きな感慨にふけることもなく、無事に終えた後も
ふう、やっと大仕事がひとつ終わった
くらいの気持ちでした。
そのすぐ二日後に、大学の卒業式が控えていました。