plumです。
53歳、主婦。
虚弱体質だった幼少期からの半世紀を記しています。
存分に「非日常」を楽しんだラスベガスへの卒業旅行から帰った時は、卒業間近の3月初め。
その二週間後くらいに
卒業演奏会
が迫っていました。
これは試験ではないけれど、つい先月オーケストラ定演をやった同じステージに、今度は
たった一人で
演奏します。(ピアノ伴奏者はいますが)
後にも先にもこんな大きなホールでソロで演奏する機会なんてないだろうなぁと思っていましたが、
実際ありませんでした
卒演までの二週間余りはあまり記憶にありませんが、追い出しコンパとか(4年なので追い出されるほう)卒演の練習などであっという間に過ぎていきました。
ソロとはいってもわたしの場合、演奏する人間は自分一人でも、とにかく楽器の数がものすごい。
ティンパニ、ドラムセット、マリンバ、ヴィブラフォン、トライアングル、タンバリン、カスタネット、銅鑼、、、、、、
大小さまざまな打楽器を使用する曲だったので、どう考えても当日の運搬やセッティングは一人ではできません。
同学年はわたし一人しかいないし、運ぶだけならば管楽器の男子でもできますが、こまかい組み立てやセッティングは打楽器のわかる人でないとできない。
ということで。
卒演を前に、打楽器の後輩、当時は全部で5人でしたが、5人の前で改めてお願いをしました。
「卒演の時の楽器の運搬や組み立て、セッティングの手伝いに、最低3人は必要。一日中付き合わせてしまうことになるが、やってもらえる人いるかな?」
半数以上が故郷が遠い人で、通常ならば春休みのため帰省している場合が多い時期。
なので、帰省予定の人はわざわざそのためだけに残ってくれなくていいから、地元の人を中心に、くれぐれも無理のないように、とお願いしたら
5人全員が
帰省しません!全員手伝いに入ります!
と言ってくれました
いやいや、全員でなくていいよ、3人いれば十分だよと何度も言ったのですが、後輩全員で話し合ったようで、断固「全員で行きます」と譲りませんでした。
ほんとうにありがたかった。
楽器運びが大変な打楽器専攻者は、一人ではなにもできません。
日ごろ、特に後輩の面倒なんてみてもおらず、ひたすらマイペースにやっていたわたしに対して、惜しみなく力を貸してくれた後輩たち。
最後まで後輩に頼り切りの先輩でした。