plumです。

 

52歳、主婦。

 

現在はフラワー商品の製作、販売をしています。

 

 

 

 

 

 

 

わたしにとって「オーケストラ曲におけるターニングポイント」となったのは、間違いなくこの時の「ドン・ファン」でした。

 

楽譜の難しさは一度理解してしまえば後は迷うことはなくなるし、ティンパニのチューニング替えも忙しいものの、手順を何度も練習すれば要領がわかってきます。

 

とにかく大きな音でバーンと出る箇所が多い曲のため、練習を重ねて慣れてくるに従い、次第にこのffで思い切り叩くことが

 

快感キラキラ

 

になってゆきました。

 

しかも、秋の定演と違い、本番が学内のホールなので、なんとなくお客さんも身内がほとんどという気楽感があり、本番が近づくにつれ、自分の中で

 

よっしゃー、やったるでーー!

 

と、子供のように本番日を楽しみにするように。

 

 

で、本番の日。

 

ヤル気満々なわたしは「本番はおもいっきり叩いてやる!」の意気込みが

 

 

 

強すぎました笑い泣き

 

 

例の冒頭の柄で叩くところを、おもいっきり、ほんとうにおもいっきり、ものすごい爆音で叩いてしまったのです。

 

やり過ぎたかな?と思いつつ、本番中に反省している間もないので、そのまま突っ走って終了。

 

 

しかし、終わった後に楽屋裏ですれ違った作曲の先生(吹奏楽の大家)に

 

 

オマエ、やり過ぎだムカムカ

 

雷が落ちたかと思ったぞ!!

 

 

と、怒られました。

 

後で聞けば、本番を舞台裏で聞いていた下級生たちも、わたしのその爆音が鳴った瞬間、みんなで「何が起きた?」とステージを振り返っていたそうです。

 

 

明らかにやり過ぎたようでしたが、なぜかこの時のわたしはそれを指摘されてもまったく凹みませんでした。

 

昨年までは一音一音について、先生たちからあれやこれや言われるのを全部受け止めては落ち込んでいたのに、この時だけは

 

「ちょっとやり過ぎました、すみませ~んてへぺろ

 

くらいの気持ちで、自分のなかでもそれなりに満足していました。

 

もちろんプロではこんなのは許されませんが、この時のわたしはまだまだひよっこ。周りの評価が気にならず、自分の中でなにか殻が破れたというか、一皮向けた感を感じていました。