夜桜が何を意味するか。
そもそも桜が何を心に印象付けてくれているのであろうか。

まずバラ科サクラ属である。

100円硬貨の表にも、日本国と書かれたその下には
桜の花の絵が添えられている。

なにより、桜の姿は、枝気につぼみを宿した時には
気付きにくいその存在も、花を咲かせた途端、
「ぱっと」人生のスポットライトを照らされたかのように
その存在感を溢れんばかりに主張する。

花を咲かせたその枝や朴、根までの輪郭までもが
その"花びらひとつひとつ"との相乗効果で、
何かを私にうったえかけてくる。
そこからは、えも言われぬ程の大きな生命力を感じさせ、
しかも、年に一度という贅沢な季節感をも味あわせてもくれる。
そうであるがゆえに、人々の心にも刻まれやすいのであろうと推量する。

また、勢いよく咲いた後に、「ぱっと」散りゆく潔さ、
そこにも、自身の人生観と照らし合わせるかのように
思量するものもあるのではないか。

むしろ、自身もそうありたいという精神面での依存心すら浮かぶほど
その生命力は大きく心に印象づく花なのだと思う。

そして、夜桜。
私のもつ夜桜への想念は、眩しき咲き誇っているであろう花びらが、
夜の暗さと陰影で何かを感じさせてくれる。
根の下から吸いとったであろう養分は何なのであろうか?
生態系から来るものなのか、自然の摂理なのであろうか、
この勢いよく咲く花びらも、太く育った根や幹も何かを犠牲にして
ここまで育ちながらも、誇らしげに勝ち誇ったかのように主張している
かの様に感じとられる時もある。
その時その時の自分の精神性が全面に映し出される点で、
夜桜は不思議な趣を感じとれる。まるで嫉妬心すら感じとれた時には
ふと自分に戻る時すらある。


取り壊され新たに改築された建物の庭にも、昔からあった桜が
夜桜として私の目にとまり、ふとデジカメを手にしてしまった。

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