【プロジェクトドキュメント】挑戦者達の記録「面倒な塗装せずに踏切を作りたい件」②
【プロジェクトドキュメント】
挑戦者達の記録「面倒な塗装せずに踏切を作りたい件」②
前回、“裏側で黄色が繋がっているんですよ!この構造がちょっと厄介で難しいんですよ”
という所で終了致しましたが、今回は そこん所の構造が、どう厄介かをご説明いたします!
前回ブログ
【プロジェクトドキュメント】挑戦者達の記録「面倒な塗装せずに踏切を作りたい件」①
そもそも2色成形は、1次型と2次型とがあって、交互に樹脂を流し込んでいきます。
1次型に樹脂を流したら固定側(キャビ)の型が入れ替わり別の樹脂を流し込んでいくのです。
ですから、可動側(コア)の型はそのままに、固定側(キャビ)だけを変更させるのです。
イメージとしては…
さとみ『ごはんを盛って上にカレーをかける感じですかね』
モハ太郎『なるほどわからん』
さとみ『この構造を画像でお伝えしていきますよ~』
1色目の黒色の製品部分を、白(コア)と緑(キャビ1)の型で作ります。
次に2色目の黄色の製品部分を緑(キャビ1)の型から水色(キャビ2)の型に入れ替えて樹脂を流します。
黒色の樹脂の上に黄色の樹脂が重なり2色の成形品が完成するわけです。
でも、今回は固定側(キャビ)だけでなく、可動側(コア)にも黄色の樹脂を流したいので、樹脂の流せる空間を作ってあげなくてはいけないんです。
さとみ『そこん所が厄介なんです!』
モハ太郎『サンドイッチで、具材の上にパンを載せて、後からパンを下にも敷く感じですね。』
さとみ『あーーだいたいそんな感じ。とにかく空間を開けないといけないんですよ。』
どうするかと言いますと
白の可動側の型にも一工夫します!
画像の赤い部分を切り離します!
出来上がる黒の形は変わりませんが
黄色の樹脂を流す前に赤の部分を下にさげます。
すると全周に空間がうまれ、黒色の可動側にも黄色を流す事が出来るのです!
さとみ『こうする事によって “裏側で黄色を繋げる”という事が可能になるんです』
モハ太郎『なるほど納得です』
この構造を踏切のシマシマ部に設置していきます。
今回は遮断機の棒(遮断棒)はもちろんの事、警報機の柱部分にこの構造を採用しています。
その数はなんと15箇所タグの所も合わせると、22箇所になるんです!
この技術のおかげで、もう面倒なマスキングと塗装は要りません…。
組み立てたらすぐにシマシマの踏切が出来上がります
さとみ『そんな夢の様なプラモデルですが、今回は、特別に金型データをお見せいたしましょう!』
モハ太郎『企業秘密じゃないんですか?』
さとみ『今回は、全てをみせちゃいます!』
警報機の柱部分です。
白い、飛び出している部分が、上の画像で言うところの、
赤の切り離された部分になります。
これらをさげる(凹ませる)と、下の画像の様になります。
モハ太郎『今回の踏切のスケールは1/80でしたよね…これ、相当小さいのでは?』
さとみ『そーゆー事なんですよ 柱の直径は約1.5mmしかないんですこの駒は、0.4mm動かしてそこに樹脂を流したいんです。』
さとみ『という所で、今回は、ここまで。モハ太郎 お勉強になりましたか?』
モハ太郎『モハ太郎のレベルが5あがった!』
さとみ『では、次回は どんな金型になるのか どんな小さな駒を動かす事になるのかをお伝えしていきたいと思います』
【プロジェクトドキュメント】挑戦者達の記録「面倒な塗装せずに踏切を作りたい件」②
今回はここまで。
たかがプラモデル。されどプラモデル。
今後も我々が挑む2色成形の裏側をお伝えしていきます
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*掲載画像は試験段階の試作品です。実際の商品とは異なります。
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