17:30~
クライアントから指定された場所は
六本木ミッドタウンガーデンテラスにある
エスニック料理店
ニューヨークの夜景をコンセプトにした店内は
一回りも二回り上の世代と思われる上質でエレガントな方々が食事を楽しんでいた
中には、背伸びをしようと頑張っている大学生風の青年や
親子くらい年の差が離れていそうな二人組も見かけたが、、、、親子か?それとも??
など考えながら店の奥へ入っていく、、、、、
ライトアップされた夜桜が見える窓際の席に彼は座っていた
到底このお店に馴染んでいるとは思えない風体で、伊東四朗を若干若返らせ様なルックス、突き出たお腹にグレーのパーカーを着ていた
挨拶も早々に切り出す
『事前にお話させて頂くと、私はお客様より遥かに年下です、御無礼な発言を承知でご協力しますがそのスタンスでいいですか??』
彼は『もちろんです』
と切り返し、依頼内容を話始めた。
年齢は48歳
大学1年と中学3年の息子がいる
かつては、青森のスーパーで店舗管理をやっていたが薄給に見切りをつけ辞める
現状は派遣アルバイトで食い繋ぎながら生活費を妻と捻出する日々
最近は老化と共に体力の衰えを感じ
アルバイトにも支障を感じている
肉体酷使が前提である今の稼ぎ方では
どうにもできない
何とかしてくれと、、、、
私は言った
『現状を変える為に、今の10倍の努力をしていく心構えはありますか??』
彼は『無理です』
と言った。
私は、聞くや否やその場を立ち去った。