利上げ見通しが増え始め、ポーランド金融市場は続落
ポーランドでは一昨日 5月の賃金上昇率が発表になったが、
* 5月 賃金上昇率 (年率): + 8.9 % ( 4月 + 5.2 % )
市場予測であった + 8.1 % を大きく上回る + 8.9 % となり、これがポーランド金融市場の
足かせとなっている。 事前に一部エコノミストからは、「この賃金上昇率が + 9.0 % を超えた
場合、ポーランド国立銀行は直ちに利上げに走るのではないか」との観測も出ていたため、
「早ければ来週水曜日(6/27) のポーランド中銀政策決定会合で金利再引き上げが討議
されるのでは」との声も散見され始めている。
一方昨日発表になった 2つの経済指標では、
* 5月 鉱工業生産指数 + 3.0 % (MM) / + 8.1 % (YY) ( 4月 - 8.7 % / + 12.4 %)
* 5月 P. P. I. + 0.4 % (MM) / + 2.2 % (YY) (4月 + 0.5 % / + 3 .3 %)
と、鉱工業生産の事前予測は年率 + 10.1 % であったが、市場予測を下回る年率 + 8.1 % と、
前月の+ 12.4 % を大きく下回る数値となった。 これは5月祝日がかさんだ事にもよるが、
第 2四半期のポーランド経済はやや鈍化すると見られていたことから、第 1四半期の
GDP + 7.2 % と比べ、第 2四半期は恐らく + 6.5 % 前後の成長に減速するのではと
見られている。 ただ鉱工業生産の数値そのものは未だ高水準であり、ポーランド経済は
基本強いとされている。
一方 5月 PPI は落ち着きを示しており、先週スクシペク・ポーランド中銀総裁が、「世界の
価格競争力の激化から、労働コストは当面販売価格に転嫁されないであろう」とコメントして
いたように、インフレを示す数値とはなっていないようだ。
昨日カチンスキー大統領は、「ポーランドが直ちに通貨統合に参加することは、リスクが
大きすぎる。もちろん通貨統合適合基準を遵守しなければならないが、その達成時期は
2009年を計画している。 ただポーランドが統合基準を達成したからといって、ズロチが
直ちに単一通貨に移行するものではない」と述べ、「他国と比べ購買力平価が違うため、
経済的にも政治的にもリスクが多すぎる」と自国経済の保護を当面維持することを強調
している。
ポーランド債券市場は一昨日の賃金上昇率発表から 2日間連続大きく売り込まれ、
2年国債利回りは2日間で約 14.0 bp の金利上昇。 10年債も約 13 bp 利回りが
上がっている。
ただズロチは利上げ観測期待で、対ユーロで 6営業日連続上昇している。
米 ド ル/対 円: 123.55円 + 0.20 02年国債: 5.10 % + 8.4 bp
ズ ロ チ/対 円: 43.61円 - 0.21 10年国債: 5.66 % + 6.5 bp
米 ド ル/ズ ロ チ: PLN 2.8322 - 0.017 原油価格: $ 68.86 - 0.68ドル
ユ ー ロ/ズ ロ チ: PLN 3.8790 + 0.011 金価格: $660.00 – 4.70ドル