フィッチ社、ポーランドの格上げ見通しを出すも、債券・為替は続落
ポーランド政府は 2007年度の予算概要を承認した。 景気拡大が見込まれる同国にとって、
インフレを相殺しても来年度の歳入は 2,131ゾルチになると見込まれており、財政赤字は
300億ゾルチ (約 1兆 800億円) となる見通し。 因みに今年度の財政赤字も 300億ゾルチで
あり、対 GDP比で + 2.9 %と、ユーロ加盟基準を下回ることになる。
IMFはこの予算概要に対し、債務安定化へ着実なステップを示し始めているとコメントしている。
さらにクルザ財務次官は、2007年の同国経済は危機的状況に陥ることはなく、利上げの
必要性もないであろうとコメント。 財政改革増税分を考慮しても賃金上昇率は + 5.5 %
前後の穏やかなものになると予測している。 またジロウスカ財務大臣は、2007年度の
財政赤字見通し 300億ゾルチは現実的な数値であり、これを下回る可能性も十分ある。
来年度の予算編成に対して、野党からの大きな反対もなかったと述べた。
一方欧州格付け会社であるフィッチ社は、ここ数年のポーランドの財政赤字削減計画を
評価。 残る政治安定が続くのであればという条件を出し、現行 BBB+ の格付け引き上げを
示唆した。
しかしながら金融市場は続落。 ジロウスカ財務大臣は当面閣内に残る見通しが強くなって
きたものの、辞任予測は払拭されていないことや、新興市場の下げ止まりがほとんど見られ
ないため、為替も債券も売りが先行。 ズロチはユーロに対して 7ヶ月ぶりに 4.0の大台を
超えるまで売られ、4.025 で取引。 底が抜けてしまったようなチャートを描いている。
債券市場も朝から売りが目立ち、 10年ポーランド国債は前日比 4 bp 利回りを上げ
5.49 %で引けた。