◇チャン・イーモウ最新作◇

「HERO」「LOVERS」など、

最近の作品では、大きなスケール、極彩色の映像と、

派手なワイヤーアクションで、

自らが宙に浮いてるかのように、

ハリウッド路線全快バリバリのチャン・イーモウ監督だけど、

ちょっと前は「あの娘を探して」「初恋のきた道」など、

中国の農村にどっかと腰をすえて、

時には地元の素人役者を使って、

農村の暮らしと人間模様を描いてたのに、

あまりの変わり様に驚いたものだけど、

来年1月公開の「単騎、千里を走る。」は、

久々に中国大陸の土の香りや、荒野をわたる風の匂い、

映像からにじみ出てるようで、

かつてのイーモウファンには、

原点回帰が懐かしくもうれしい映画で。【チケット】→1300円相当(チケットショップか、サービスデーで)【Good&Bad】◯成長を遂げた社会に住む人々の孤独と、みんなで助け合いながら生きている山奥の村の暮らしとの対比が秀逸。×高倉健が高倉健を演じてるみたい。イーモウ仕立ての、新しい高倉健が観たかった。
◇ランチコースB◇

秋田の郷土料理といえば、きりたんぽ鍋が有名で、

きりたんぽは、串にご飯をまとわりつかせ、

しっかりにぎった後、火で焙って仕上げるんだけど、

一般家庭で作ることはなくて、

きりたんぽよりも素朴な郷土料理に、

ご飯を団子みたいに丸めた「だまこ」というのもあって、

これは家庭でも簡単に作れる、おふくろの味みたいなもので、

代々木上原の「カーサベッキア」の新じゃがのニョッキは、

だまことは味も食感も全く違うのに、


作るときの手間や、飾りっけのない形を思うと、

なんとも郷愁を誘う味わいで。【オーダー】→ランチコースB(1575円)▽前菜・サラダ盛り合わせ(生ハム、スペインオムレツ、スモークホタテとアスパラ、緑黄色野菜のマリネ、蒸しどりトマト風味)▽パン▽パスタ(新じゃがのニョッキほろほろ鳥ときのこのトマトソース、ほか2種)▽ティラミス▽エスプレッソ【Good&Bad】◯ニョッキのもっちりふわふわの食感、じゃがいもの風味と、濃いめのトマトソースの組合せがいい感じ。◯アンティークっぽいイス、年月が染み付いたような床など、雰囲気もいい。
◇ランチコース◇

ランチコースが1800円ぐらいの小じゃれたイタリアンの客層は、

OLか奥様たちと相場が決まっていると思っていたけど、

恵比寿の住宅街にあるイタリアン「イルバッフォーネ」のドアを開けて驚いたのは、

右も左も男、男と客席に座っているのは男ばかりで、

意外な客層にちょっと驚きつつ、何か男をひきつける秘密があるのかと、

メニューを見てみても、デザートは盛り合わせで、

むしろ女性が好きそうな感じで、

さては「LEON」みたいな、ちょい悪おやじ系雑誌に紹介されたのかと、

他のテーブルを横目で観察しても、

みんなまじめそうなサラリーマンという風貌で、

なんかすっきりしないまま、食べ始めたけど、

食べ進むうちにそんなことなんて、どうでもよくなっちゃって。


【オーダー】→ランチコース(1800円)▽前菜盛り合わせ▽パン▽パスタ(フランス産茸の手打ちパスタ)▽デザート3品盛り合わせ▽エスプレッソ