かれこれ300年ほど前、日本の都市が焼け野原になったことがあります。
江戸と呼ばれる街ですが、この街は火事が多かったのです。
随分前の話ですね。
300年前に限らず、火事が多い。
その度に再建する。
この繰り返し。
木造は燃えやすいと皆知っています。
ですが、材料を石に変える気配はありませんでした。
焼け野原になってどうしようも無くなった時、日本人はあの世とこの世を考えます。
その考えは輪廻と関係があります。
「まるで天(無)に帰ってしまったみたいだ。」
そう思って、また作り始めます。
無くなったから新しい街を作ればいいという単純な発想では作っていないのです。
また、無常と言う言葉を小さいころから習っているために、
あなた方はゼロからスタート出来ます。
無常と言う言葉は宗教的な言葉ですが、全く意にそぐわないことが起きても、受け入れてしまう要素を持っています。
流れに身を任せる、何かあっても(天・無)帰るだけ、帰っても無くならない・・・、
皆さんの精神構造はこうなっているのです。
これはある程度、真理をついた言葉です。
物と言うのは、終わりの時が来ます。
皆さんは、物質はいずれ無くなるということを知っているのです。
けれども皆さんは、身体が無くなっても、また生まれることも知っています。
宇宙人が話す前から知っているのです。
実際体験するとそれは壮絶かもしれませんが、ご先祖からこの考えを引き継ぎ、知っています。
燃えやすい素材であると知っていながら使う、
明日をもしれないわが身を振り返らない・・・、
皆さんの文化はこのように発展していったのだと思います。
このような土壌だからこそ、宇宙の真理を捕まえやすいのだと思います。