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高熱により血液検査を受けたタロ。
CRP(炎症反応)が異常値を示しているとのことで、紹介状を持って大きな病院へ行きました。
紹介先の病院に着いた頃には既に診療時間外になっていたので、救急受付へ行く私たち。
既に話が通っていたのと、前日に救急受診していたので話が早く、すぐに診察室に呼ばれました。
前日とは別の優しそうな若い女性医師が対応してくれます。
女性医師は紹介状を見たが、再度血液検査をしたいとのこと。
可哀想ですが断れるわけもなく、お願いするとすぐに看護師さんに連れていかれるタロ。
私たち夫婦は廊下で待っていましたが、診察室内からはギャン泣きなんて言葉では温いくらいに酷い泣き声が聞こえてきます。
5か月半ですから、既に親と他人の区別くらいはついています。
知らない人に囲まれて痛いことをされる恐怖で泣いていたんでしょう
すぐに看護師さんが泣きはらした顔のタロを抱えて待合室で来たので、タロを抱きかかえ
「よく頑張ったね。早く元気になれるように頑張ろうね。」
なんて薄っぺらい言葉をかけた私。
しばらく待つと再度診察室に呼ばれました。
先ほどの女性医師が深刻な顔で言います。
「炎症を示す数値(CRP)が15ほどあります。通常0.1とかそれくらい低い数値なんです。すぐに入院になります。」
私もパパも固まりました
しかしずっと固まっている場合ではありません。
この病院は乳幼児の入院には保護者(親に限らない)の付添が必須とのことで、この日から私の病院付添生活が自動的に始まりました。
パパは病室に入るのを確認すると同時に、必要な荷物を自宅に取りに戻りました。
案内された病室は個室。
当時の我が家は結構な貧乏具合でした 笑
そのため、差額ベッドなどの料金が気になったんですが、看護師さんから病院判断での個室なので差額ベッド代がかからないと案内を受けました。
お金の心配はなくなったけど、病院が個室と判断するほど悪い病状ということ。
熱はあるものの落ち着いていたタロと二人、病室でボーっとしてしまいました
タロが眠った頃、荷物を持ったパパが戻ってきました。
パパが戻ってくるのを待っていたかのように病室に来た女性医師は、今後の流れを説明してくれました。
現在疑っているのは、血液内に悪い菌が入ってしまったか髄膜炎かのどちらか。
まずは翌日髄膜炎確認のために髄液検査をするが、その際に麻酔を使用しない。
通常、髄液検査は大人が麻酔をしても耐えられないほどの痛みと言われているが、赤ちゃんの場合、麻酔も髄液検査も痛いのには変わらず、痛いことを2回することになる。
それよりは麻酔なしで髄液検査1回で済ませた方が良く、今までもこの方法で行っている。
また、同時に採血して血液を培養し、菌を調べる。
そんな内容でした。
麻酔しないって・・・
大人が麻酔しても痛いのに麻酔しないって選択になるんか・・・
選択肢すら用意されていない、他の病院を頼るほど病状に余裕がない。
もちろん私が変わってあげることもできない。
無力感に襲われながら「おねがいします」としか返事できない自分が辛かった
そしてもう1つ、女性医師から提案という名目の確定事項を伝えられました。
タロの月齢と症状や血液検査の結果を考えると明日行う検査結果を待っている余裕はないため、今から比較的多種の菌に有効な抗生剤を点滴するとのこと。
本来は何の菌をやっつけるかを確定させてから、その菌に一番有効な抗生剤を使うらしいですが、その菌が判明するのを待っていたら手遅れになる可能性があるということらしいです
断る理由なんてありません。
即、点滴の開始をお願いしました。
が、点滴に連れて行かれるタロはまたもギャン泣き
もう本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
夜遅かったことに加え、泣きすぎて疲れたタロは点滴処置が終わって戻るとすぐに寝てしまいました。
そして翌朝・・・
タロじゃない・・・
泣きすぎて目が腫れたうえに、点滴の水分で超むくんでる・・・。
深刻な状況にも関わらず噴き出した不謹慎な私
一晩点滴を続けていますが、熱は相変わらず高いまま。
予定していた髄液検査と採血に呼ばれました。
私は病室で待機するよう指示を受け、タロを引き渡しますが、その時点でもう「痛いこと」が待っているとわかっているようでギャン泣きスタート。
発達障害の記事でも書いていますが、タロは人見知りがなかったので病室からでなければ看護師さんや先生に抱っこされても泣くことなく、ニコニコしていました。
検査や点滴交換の時だけはしっかりわかって泣いていたんです
髄液検査は処置室で行われましたが、幸か不幸かタロの病室は処置室の目の前。
そこで待機している私にはタロの声がそのまま聞こえてきます。
更に私には麻酔をしないという予備情報まで入っているので、その声が本当に辛い
ギャン泣きなんて表現では足りないくらい、耳を塞ぎたくなるほどの声でした。
30分ほどで病室に戻ってきたタロは、痛みと怖さが強かったのでしばらく泣き続けていました。
抱っこしてあやすことしかできない自分でしたが、ただ待っているよりも少しでも何かしてあげられることがあるのが嬉しかった
この日は検査だけ。
あとは結果が出るまでずーっと点滴が続きます。
ちなみに初日は付き添い用のベッドをお願いしましたが、寝心地が悪すぎるのと少し動いただけでキーキーときしむので即返却。
2日目からはタロの小さなベッドで足を曲げて添い寝になりました
付き添い用のお風呂やシャワーもありません。
仕事を終えたパパが来ると交代で私が自宅に帰り、シャワーを浴びて病院に戻るという生活を続けることになりました。
なんで付き添い必須なのにシャワーくらい用意してくれないんだろうか・・・
点滴が気になるタロは暇さえあれば点滴をしている部分をグイグイ引っ張って取ろうとします。
力が強かったので、退院までの間に何度外してしまったかわかりません
そのたびに固定やガードが強固になっていき、最終的にはギブスをしているかのようになっていました 笑
髄液検査の翌日、検査結果が出て髄膜炎が否定されました。
髄膜炎が否定されたことでこの時点でタロの病名が確定。
「菌血症」
とのことでした。
この病名を知らない人が耳だけで聞くとほとんどの人が
「金欠症」
と思っちゃう 笑
しかも当時の我が家は間違えなく金欠だったので、余計に微妙な気分になりました
菌血症は処置が遅れるとそのまま敗血症に移行し、命に危険があると説明を受けた私。
血中の菌が判明するのを心待ちにしていましたが、数日経過しても菌が出ませんでした。
そうこうしているうちに抗生剤が効いたようで熱が下がり、入院生活に慣れたタロ。
毎日、ベッド上でご機嫌に遊んでいました
お気づきになった方もいると思いますが。
タロ、ベッドの上にいると必ず足を柵から出しています 笑
寝ても覚めても足は外
戻してもすぐにズリズリ移動して足を柵から出します。
これこだわりだったのかな?
血液培養検査で菌が出ないまま1週間が経過し、その頃にはCRPも3まで落ちていました。
先生は菌が判明しないことに困った様子はあるものの抗生剤が効いているので、治療はこのまま継続して問題ないと判断。
熱も上がることなく2日に1回の血液検査以外は、平和な入院生活を続けていました。
入院中に6か月を迎えてしまったので、記念撮影もしてみました 笑
しかし、ここでまた問題勃発。
タロの右瞼に小さな発疹のようなものができ、赤く腫れあがってきました
小児科の担当医に言っても点滴固定のネットや包帯がこすれただけだろうと様子見。
様子見判断を受けてから数日で顔中に広がってしまった・・・
教授回診みたいなのでも見てもらったけど、最終的に手足口病じゃないか?という曖昧な診断
この頃には院内を抱っこでお散歩できるくらいまで回復していたのに、院内感染防止のためまたお部屋にこもる生活に。
数日様子を見るも一向に良くならず、発疹は広がる一方。
その間にCRPも落ち着き、あとは発疹さえ治れば退院できるまでになっていたんです
この時、既に入院から3週間以上経過していました。
小児科の先生に言っても埒が明かないと思った私は、皮膚科を受診したいとお願いしました。
お願いしたその日のうちに婦長さんが動いてくれて、皮膚科を受診。
皮膚科の先生は入室してすぐに接触皮膚炎と診断。
包帯やネットだけじゃなくて、ベッドのシーツとかも原因の1つだろうとのこと。
病室のベッドの上という狭い空間でしか生活できなかったため、それらに触れる機会が多くなり皮膚炎を発症したということでした。
グリサメゾンというなんだかタバコ臭いステロイド軟膏とワセリンより純度の高いプロペト軟膏を処方されて終了。
その結果を小児科に伝えると即退院が決まりました
念のため最後にもう1度血液検査を受け、CRPが正常値に下がったことを確認し、無事退院
顔の発疹は処方された軟膏を自宅で継続します。
お風呂上りに軟膏2種類を塗ったタロは、テッカテカだしタバコ臭い。
でも1週間ほどで元のツルツルお肌に戻りました
ただの風邪だと思っていたのに、1か月の入院が必要になったタロ。
痛い思いもたくさんしたけど、元気に走り回れるようになって本当によかったです
子どもの高熱はよくあること、なんて油断しちゃダメでした
明日はグレーゾーン判定を受けるまでシリーズに戻りたいと思います
いつも長いブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今日も皆さまが楽しく、元気に、平和な1日を送れますように