「盗みで豪邸王になる」の主役を務めたジャッコ・ハンターをギャラリーに共有しました!

 

 

 

ギャラリーIDはmyownprivate22です!よければ自由に遊んであげてください。盗み癖を持っているので自律で公共区画や他人の家から物を盗みます。その点ご了承ください。

変な言葉使ってない(はず)のに禁止語句が含まれていると言われて世帯説明を書けませんでした…なので下記に引用しておきます。

 

"Evil Jacko makes his living by his kleptomaniac.He is good at seducing old ladies, and taking simoleons from them. His dream is to live georgous house with beloved one, however hs doesn't want to make an effort to earn money."

よこしまなジャッコは盗み癖で生計を立てています。彼は老婦人に取り入ってシムオリオンをせびり取るのが得意。そんな彼の夢は愛するシムと豪邸に住むことですが、お金を稼ぐための努力はしたくありません。

 

ここから先はプレイヤーがジャッコというシムを作る時に元ネタにした小説とその登場人物について語ります。もう元ネタ大好きすぎてめっちゃ長いので興味のない方は飛ばしていただいて構いません。読まなくても何の問題もないです!

でも元ネタの小説は本当に素敵すぎるので、興味のある方はぜひ読んでいただきたい所存。

 

ジャッコの元ネタになった小説はこちら。

 

 

 

この小説に出てくるジャッコ・アージルという青年がジャッコのモデルになった人物です。物語が始まった時点で、彼は既に死亡しています。

 

 

この物語は、地理学者のドクター・キャルガリがサニー・ポイントと呼ばれるお屋敷を訪れるところから始まります。2年前、この家に住むお金持ちのアージル夫人が殺され、彼女の息子であるジャッコが逮捕されました。ジャッコは「犯行時刻、とある男性に車に乗せてもらい移動中だった」とアリバイを主張したものの証拠が見つからず有罪を言い渡され、獄中で肺炎によって死亡しました。キャルガリ博士は彼の無罪を主張するためにやってきたのです。というのも、キャルガリ博士こそがジャッコを車に乗せた人物だったからです。

 

 

キャルガリ博士はジャッコを車に乗せ、目的地で降ろした後交通事故に遭い一時的に記憶を失くしていました。それから間も無く調査のために南極へと向かったため、ジャッコの事件のことを帰国するまで知らなかったのです。帰国後、偶然「母を殺した息子」として古い新聞記事でジャッコの写真を見た彼は「この青年に会ったことがある」と全てを思い出しました。自分が彼を車に乗せたと証言できていれば、彼は無罪だった… キャルガリ博士はジャッコが無実であることを彼の家族に伝えるために、彼らが住むサニー・ポイントにやってきたのです。

 

 

ところがキャルガリ博士を待ち受けていたのは予想外の反応でした。キャルガリ博士が予想していたのはジャッコが犯人でなかったことに対する安堵や、なぜもっと早くジャッコの無実を証明してくれなかったという家族の怒りでしたがそうではありませんでした。どうも皆、ジャッコが犯人であることを望んでいるらしい…

犯行当時の状況から、犯行は内部の者によって行われた可能性が非常に高いとされていました。つまりジャッコが犯人でないのなら、家族の誰かが犯人ということになります。もともと問題児で精神的に不安定だったジャッコが犯人であれば、「あの子は悪人だったから」で事件は終わっていたはずなのに!こうしてアージル家の人々のお互いを疑り合い、探り合う日々が始まったのです。

 

アージル家の面白いところ。それは血が繋がっていないということです。亡くなったアージル夫人は子どもができない体でしたが、何よりも子どもを強く欲しがっていました。資産家の娘だった彼女は持っている金のほとんどを子ども関連の慈善事業に注ぎ込み、戦時中は疎開してきた子どもたちを大勢受け入れました。それだけでは有り余る母性本能を抑えきれなかったアージル夫人は、5人の養子を引き取ることに決めます。

 

 

そうして引き取られた5人の養子が、長女のメアリ、混血児のティナ、ホームシックのミッキー、不安定なヘスター、そしてずる賢いジャッコです。5人の子どもたちはたっぷりお金をかけて育てられ、時には過剰すぎるほどの愛情を与えられました。

 

 

この子ども達それぞれの葛藤がまたいいんです…特に私はミッキーの葛藤が好き。

ミッキーとティナは愛し合っていました。そうした血が繋がっていない兄妹間の恋模様が描かれているのも良い。ミッキーがティナを「にゃんこ」「お猫ちゃん!」と優しくからかう場面が好きです。

 

 

子ども達の面倒をアージル夫人と共に小さい時から見ていたのが、家政婦のカーステン。彼女は愛情ゆえに盲目になるアージル夫人とは違い、一歩引いた視線で子ども達を見ていましたが子ども達、そしてアージル家の人たちをとても大切に想っていました。

 

 

物語が進むにつれて、ジャッコが家族に秘密で結婚していたことが明らかになります。この展開があったので、私もプレイ中にチャンスカードプロポーズが来たらうちのジャッコにも結婚させようと決めていました。

ジャッコの妻による彼の人物描写が好きなのでここに引用しておきます。

 

 

「女を口説くことにかけちゃ大したものだったわーほんとになぜかしら。それほど美男子ってわけでもないんですよ。モンキー・フェイスなんて、わたし、よくからかってたんです。やっぱり口がうまかったのね。知らず知らずのうちに、向こうの言いなりになっちゃうんです」

 

女を口説くのがうまい男。いつの間にか相手の懐に入り込み、相手を意のままに操っている男。飛び抜けて美男子というわけではないが愛嬌があって無視できない男。ジャッコは作中ではもう亡くなっているのに、登場人物の話を通して伝わる彼の暗い魅力と存在感がめっちゃいい!

こんなシムを作りたい!と思って生まれたのがうちのジャッコです。

 

 

でもモンキー・フェイスってどんなのよ…猿顔…?むずかしいよ…

ジャッコは正統派のイケメンよりは崩しましたが愛嬌のある顔を目指したつもりです。

 

またジャッコの妻はこんなことも言っています。

 

 

だって、とてもこわいんですよ、ジャッキーは。わたしがさからったりすると、とてもこわいんです。(中略)それに、もしわたしがあの家に行けばおれみたいに生活の指導をされるぞって、おどかすのよ。お母様はひとの生活を指導するくせがあるんですって。ジャッキーはもうさんざん嫌な思いをしてきたからー…」

 

普段は愛嬌たっぷりなのに怒るとめっちゃ怖いっていいよね(浅い感想)そしてジャッコは養母であるアージル夫人の独裁的な教育に、強い反抗心を持っていたことがわかります。それと同時に、ジャッコは圧倒的な力を持つ養母に怯えてもいたそう。これは彼の養父の台詞で描写されています。

 

 

ジャッコは作中に何度も、「とても口がうまく、年上の女に自分を愛していると信じ込ませて金を貢がせた」と言われています。

こちらはジャッコに騙された老婦人のことば。

 

「あのひとももう死にましたー…でも、あのひとのことは忘れられませんわ。あのモンキー・フェイス!とても悲しそうな顔をしたかと思うと、急に笑い出したりしましてね。そして、口のうまいことったら。」

 

もう相当口がうまくて年上女性には可愛くて仕方なく見える男だったんでしょうね。原作での描写がこうだったので、うちのジャッコもプレイする時は年上の女性デフォシムを狙いまくりました。

そしてこの「年上の女性をたぶらかすジャッコ」というのがこの物語の一つの鍵だったわけです。

 

物語終盤、徐々に明らかになっていく家族の真実。死んだアージル夫人の独善性、複雑に入り組んだ家族の事情、そして、家政婦カーステンとジャッコの関係。

 

 

ジャッコは前からカーステンに「愛している、結婚したい」と言い寄ってお金をしぼりとっていました。カーステンはすっかり騙されてしまい、ジャッコを愛するようになります。口のうまい、魅力的なジャッコを…

 

 

事件があった夜。アージル夫人に金を借りにきたジャッコでしたが、アージル夫人は断固としてジャッコに金を貸しませんでした。今夜金を手に入れなければ投獄されると半狂乱になっていたジャッコは、カーステンに頼み込みます。

 

 

「アージル夫人を殺し、金を持ってきて欲しい」と…

 

 

アージル夫人が死ねば、養子であるジャッコは彼女の遺産を相続して金を手に入れることができます。こうして他ならぬジャッコがカーステンをそそのかし、彼女にアージル夫人を殺害させたのでした。

 

 

殺人事件の翌朝、ジャッコの妻が訪ねてきたことでカーステンはジャッコの結婚と、そして本当のジャッコを知ります。

 

 

ジャッコは冷徹で、残酷で、彼女を愛してなどいなかった…

ジャッコは確かにアージル夫人を殺しはしませんでしたが、アージル夫人を殺すようカーステンに命令したのです。彼は骨の髄まで悪人でした。

 

ちなみに原作が好きすぎてドラマ版も視聴しました。ドラマ版はかなりストーリーが変わっていて、犯人も違います。でもドラマ版も面白かった!犯人となっている人物や人間関係が「わー!クリスティ作品だ!」って感じで。(うまく言えないんですが…)

下差し

 

 

そんなわけでここまで語ったのが(長い)元ネタのジャッコですが、ではうちのジャッコの設定はどうたったかというと。

 

 

あの短い台詞のみの最終回では分かりにくかったですよね、簡単に説明します。

 

 

そもそもジャッコには「悪人」特質がついているのでまず悪いシムであるのは本当。そして両親が言っていた「癇癪もち」「頭もそんなによくない」、これも本当。元ネタジャッコをリスペクトして「どれだけ愛情をかけられようが真っ当なシムになろうとしない」悪人を目指したので両親の心配も無理ありません。

 

しかし一方で両親が「本当のジャッコ」を見ようとしなかったのも事実。いい学校に入れ、好きなだけ物を与え、甘やかせるだけ甘やかし「ジャッコは本当はいい子」だと理想のジャッコを押し付けたのが彼の両親です。両親はジャッコのためを思って…とたくさんのものを与え束縛した結果、ジャッコは抑圧され胸の内で怒りをどんどん溜めていきました。

そしてティーンになった頃から家出を繰り返すようになったのです。(という設定だったのです)ジャッコは貧乏なふりをして世間を渡り歩いていましたが、これも「両親の金で生きたくない、生かされたくない」という彼なりの反抗だったのでしょう。

 

 

しかしどこまで逃げても、いつも最後には両親に見つかってしまう…どうやってるのが知らないが…

金持ちで人脈もある両親は必ずジャッコを見つけ出し家に連れて帰っていました。今回もそう。

それであざみと一緒に(あざみがついていくと言ってくれたので)逃げようとしたのですが、最後にはああいう結末を迎えてしまいました。

この結末にしてはエレアノアさん及びエレアノアさんのファンの皆さん、ほんっっとうに申し訳ない!このデータの、このシリーズだけの彼女ということでなんとか見逃してください。原作のジャッコとカーステンが好きな身としてはラストをどうしてもああいう方向に持っていきたかったんです…

そしてあざみですが、ジャッコの死を見たその場で嘔吐しました(という脳内設定)彼は無敵の遊び人ですがシムの死体を見慣れているような犯罪者キャリアのシムではありません。この世界線のあざみは、心に大きなトラウマを負ったことでしょう。

 

ちなみに最終回のタイトルになっているのは、カーステンが子ども達に歌っていたという子守歌です。初めてこの作品を読んだ時からこの子守歌がずっと頭に残って離れませんでした。

 

 

「おお乙女、いとしい乙女、わたしはここにおりませぬ。どこにもいない、海にも、岸にも。いとしいあなたの胸にいる」

 

なんだか暗示的でリズムも癖になるし、妙に心に残るフレーズです。クリスティーの作品は本当に素敵な言葉とか『残る』言葉が多いんですよね。もともとミステリーとか全然読まない派だったんですがクリスティーだけは無限に読めます!全作読破するのが今とっても楽しみにしている目標です!

 

 

「いとしいあなたの胸にいる」…

エレアノアさんが愛したジャッコは、彼女の胸の中にしかいないのかもしれませんね。本当のジャッコはエレアノアさんをただ利用していただけの、冷酷な悪党だったのですから。

 

というわけで、「盗みで豪邸王になる」シリーズはこれで終了です。

最後までお付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございました!

ブログは明日お休みを頂いて、明後日(4/27)から長らくお休みを頂いていたまえがみレガシーを再開いたします。

 

引き続き、当ブログをよろしくお願いいたします飛び出すハート

 

 

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