※これまでのストーリーを踏まえてデフォシムに独自解釈のキャラ付けをしています。苦手な方は閲覧をお控えください※

※大量の流血表現・ショッキングな描写があります。体調の悪い方、耐性のない方は閲覧をお控えください※

 

 

「すてきな家ね」

 

 

「ジャッキー、あなたが誇らしいわ…ひとりで生計を立てて暮らしてるなんて」

 

 

「あなたを必死で探している間に偶然ニュースで流れてきたのよ、最近話題になってるっていう屋台…あれはうちのジャッキーじゃない?って。すぐにいろんなシムに聞いてまわって、やっとこの場所がわかったの。ひとりで全部やってるのね。本当に、本当にえらいと思うわ、ジャッキー」

 

 

「でもねジャッキー、あなたには無理なのよ。あなたは癇癪もちで頭もそんなによくないし、まだまだ子ども…一人暮らしなんてとてもじゃないけどさせられないわ」

 

 

「あなたが突然何も言わずに家を出ていって、パパもママも本当に心配したのよ。私たちのかわいいジャッキーが、どこにいるか分からなくて…ひょっとしたら寝るところも食べるものもなくてひもじい思いをしているかもしれないって。ジャッキー、無事に見つけられてよかったわ。おうちに帰っていらっしゃい。」

 

 

ジャッコ「うるさい!おれはあんたらのそういう態度が嫌で家を出たんだ。あんたらと一緒に暮らしてると自分が鎖で繋がれた犬みたいに感じる。おれはペットじゃないんだぞ」

 

 

「ガキの頃からそうだった。あんたらはいつまでも、おれを自分たちの思い通りの子どものまんまでいさせようとする」

 

 

「無力なばか扱いして、要らんもんばっかりおれに買い与えて、やりたくもないことをやらされて!あんたらとの生活には自由がなかった。おれがどれだけ息苦しかったかわかるか?」

 

 

「ジャッキー、それの何が気に入らないんだ。どうしてそう口答えしてばかりなんだ?おまえは一流の学校に通わせたし、欲しいものは全部買ってあげたし、お小遣いだって余るほどあげていただろう…それにどうしたんだ、そのぼろぼろの服は。買ってあげるから、ちゃんとしたものを着なさい」

 

 

ジャッコ「あんたらの金なんか1シムオリオンも欲しくない。おれが何を着ようが、どっかで野垂れ死のうが、あんたらには関係ないことだ!!」

 

 

「何を言うの、ジャッキー!二度とそんなことを言わないで」

 

 

「やっぱり駄目だわ、一人暮らしなんかさせたから…寂しくて気持ちが荒んで、思ってもないことを言うようになってしまったのよ。本当はジャッキーはとても良い子なのに…」

 

 

「明日迎えに来るから、それまでに荷物をまとめておくのよ。なんとしてでも連れて帰りますからね…」

 

 

 

ジャッコ(また見つかった…もうだめだ。せっかく豪邸を建てたのに…おれと、おれの愛するシムだけの家を建てたのに…)

 

 

(信治…)

 

 

あざみ「どうしたんだよ急に呼び出して」

 

 

ジャッコ「信治…おれ、逃げなきゃいけないんだ」

 

 

あざみ「どういうこと?豪邸建てたばっかりじゃん」

ジャッコ「理由を説明すると長くなるけど…とにかく遠くへ、誰にも見つからないところへ逃げなきゃだめなんだ。この家も売ることになる」

 

 

あざみ「急な話だな…お前のボスにも何も言わずに行くのか?」

ジャッコ「うん」

あざみ「それ、大丈夫なわけ?」

 

 

ジャッコ「すげえ怒ると思う。ボスからも逃げなきゃならんはめになるけど…でも、しょうがない。おれのシム生、逃げ続けなきゃだめらしい」

あざみ「そか。じゃあ…」

 

 

あざみ「俺も一緒に行っていい?」

 

 

ジャッコ「え…」

あざみ「結婚してるし、着いていくのが当然かと思うんだけど。違った?」

ジャッコ「…いいの?ほんとについてきてくれるの?」

 

 

あざみ「そんな顔してるのに、1人で行かせらんねえよ」

 

 

あざみ「すぐ荷物まとめてくるから、ちょっと待ってて」

 

 

 

 

 

 

ーコンコン

 

 

ジャッコ「信治?ずいぶん早いな」

 

 

ジャッコ「なんだ、お嬢ちゃんか!久しぶり…」

 

 

ジャッコ「でも悪いけど今は話してる時間ないんだ。すぐ家を出なきゃならないから」

 

 

エレアノア「私との約束はどうしたの」

 

 

ジャッコ「約束…?」

エレアノア「この前、ナイトクラブでばったりあのシムに会ったわ」

 

 

「おかしなことを言うの。ジャッコと自分が結婚してるだなんて!あの大嘘つき…私のことは何も知らないみたいだった」

 

 

「私はあなたのためになんだってしてあげたのよ。あなたが家らしい家に住んでいなくて一文無しだった時にあなたを支えたのは私だし、最後までしぶったけどお金もちゃんと貸してあげた」

 

 

 

 

 

 

「結婚の約束をしたのは私なのよ…」

 

 

ジャッコ「おじょ…エレアノア、落ち着いてくれ。また改めて話そう…」

 

 

「私と結婚するって、あんたが言ったのよ!」

 

 

 

「落ち着けよ!とにかく、それ、置いてくれ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あざみ「ジャッコ、待たせた!みんな俺が家を出るって言ったら大騒ぎで、思ったより荷物まとめるのに手間取ってさ…」

 

 

 

あざみ「ジャッコ…?」

 

 

 

 

 

エレアノア「どうしたらいいの?」

 

 

「でも、そんなつもりじゃなかったのよ」

 

 

 

ジャッコの盗みで豪邸王になる 

おわり

 

 

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