カズオ・イシグロ氏の、『私を離さないで』を読み始めた
カズオ・イシグロ氏の、『私を離さないで』を読み始めた。
全く、この小説の前知識がないまま読み始めると、いったい、どういう場面から始まっているのか全く理解できない。
主人公らしき人物が語っているのだが、男なのか、女なのか分からない。
年齢も定かではない。
日本語は、男言葉、女言葉があって、男が話しているのか、女が話しているかが分かるし、言葉の選び方によって年齢も分かる。
最初から、主人公の境遇と物語の場面を説明していない。
読み進んでいくに徐々に分かってくるのだろうと思う。
原書は英語であるから、当然、翻訳者によって物語の雰囲気は違ってくる。
英語の一人称は、"I"しかないが日本語の一人称は多くある。
どの一人称を使うかによって、物語の雰囲気はすっかり変わるし、女性が主人公の場合は、どういう程度の女性らしい言葉遣いにするかは、翻訳者の原作の解釈の仕方による。
なんとなく、『私を離さないで』の語り口は、サリンジャーの『フラニーとズーイ』の語り口に似ている。
ノーベル文学賞に値する作品とはどういうものなのかじっくりと味わいながら読もうと思う。
日本語で読み終えたら、原作の英語で読んでみようと思う。